「愛犬がエビを食べてしまった!」
「エビは犬が食べられる食材なの?」
といったように、犬はエビを食べられるのかについて調べていませんか?
結論から先にお伝えすると、加熱されたエビは犬が食べられる食材です。
生のエビは犬に与えられない食材です。
この記事では、エビを犬に与えることについて以下の内容でご紹介します。
- 犬に与えられる・与えられないエビ
- 生のエビを犬が食べてしまった場合の影響や対処法
- 犬にエビを与える場合の注意点
- 犬にエビを与えることで摂取できる栄養素
- 犬にエビを与えることに関するよくある質問Q&A
愛犬がエビを食べてしまったり、犬にエビを与えようとお考え飼い主さんは、参考にしてください。
犬に与えられる・与えられないエビ
犬に与えられる・与えられないエビについてご紹介します。
- 生のエビを犬に与えるのはNG
- 茹でたエビを犬に与えるのはOK
- 焼きエビを犬に与えるのはOK
生のエビを犬に与えるのはNG
愛犬の健康を第一に考えるなら、生のエビを犬に与えるのは避けるべきです。
なぜなら、エビに含まれるチアミナーゼという酵素で、ビタミンB1を分解するからです。
そして、ビタミンB1欠乏症を引き起こす場合があります。
生のエビを犬に与えるのは避けましょう。
茹でたエビを犬に与えるのはOK
逆に、正しく調理されたエビは犬にとって優れたタンパク源となることがあります。
ビタミンB1を分解するチアミナーゼは熱に弱い成分です。
エビを茹でることで、チアミナーゼによるビタミンB1の分解する作用がなくなるとされています。
ただし、エビを茹でる際には塩や香辛料を使わないことが重要です。
これらの調味料は犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、エビの殻を取り除き、小さく切ってから与えることを忘れないでください。
焼きエビを犬に与えるのはOK
焼きエビもまた、適切に調理された場合、犬にとって健康的なタンパク源となります。
エビを焼くことで、茹でた場合と同じでチアミナーゼのビタミンB1分解作用がなくなるとされているからです。
しかしながら、焼きエビを犬に与える際には、使用する調味料に注意が必要です。
人間用のソースやにんにくなどは犬にとって有害な場合があります。
犬のための焼きエビを作る場合は、エビを素焼きにし、殻を取り除いてから小さく切って与えるのが最善です。
以上のことから、生のエビは避け、調理されたエビを与える際は注意点を守ることが大切です。
それぞれの犬の食物アレルギーにも注意を払い、何か異常を感じたら獣医に相談するようにしましょう。
生のエビを犬が食べてしまった場合の影響や対処法
生のエビを犬が食べてしまった場合の影響や対処法についてご紹介します。
- チアミナーゼによりB1欠乏症を引き起こすことがある
- 犬が生のエビを食べた場合に見られる症状
- 無理やり吐き出させるのは避ける
- 動物病院へ連れて行く
チアミナーゼによりB1欠乏症を引き起こすことがある
愛犬が生のエビを食べてしまった場合、一つの懸念点はチアミナーゼという成分です。
チアミナーゼはエビに含まれる酵素で、ビタミンB1(チアミン)を分解する作用があるとされています。
ビタミンB1は犬の神経機能やエネルギー代謝に不可欠な栄養素です。
長期的にビタミンB1が不足すると、ビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。
ビタミンB1欠乏症になると、嘔吐や肉体的な衰弱、そして重度の場合は死に至ることさえあります。
チアミナーゼは熱に弱い成分
幸いなことに、チアミナーゼは熱によって失活します。
つまり、エビが十分に調理されていれば(茹でたり焼いたりすることで)、チアミナーゼは無効化され、ビタミンB1を分解することがなくなります。
したがって、犬にエビを与える場合は必ず調理してから与えることが重要です。
犬が生のエビを食べた場合に見られる症状
愛犬が生のエビを食べてしまった場合、いくつかの症状に注意する必要があります。
消化器系の問題で、下痢や嘔吐などが見られる場合があります。
また、ビタミンB1欠乏症による症状としては、食欲不振、力のない様子、などがあります。
これらの症状を認識した場合、または犬が生のエビを食べてしまったことが確認できる場合は、すぐに獣医に連絡してください。
犬が何を食べ、いつ食べたか、そして現在どのような症状があるかを明確に伝えることが重要です。
無理やり吐き出させるのは避ける
犬に食べ物を無理やり吐き出させることは、獣医の指示がない限り避けるべきです。
なぜなら、不適切な方法で吐き出させると、犬が窒息するリスクがあるからです。
また、吐き出させる行為自体がストレスを与え、犬の体調をさらに悪化させる可能性があります。
動物病院へ連れて行く
最善の対応策は、通常、すぐに獣医に連絡し、必要であれば愛犬を診てもらうことです。
獣医は、愛犬の健康状態を診断し、適切に対処してくれるでしょう。
また、犬がエビを食べたことによる具体的なリスクについて、説明してくれるでしょう。
エビを食べた後に、犬が異常な行動を示したり、体調を崩したりした場合は、すぐに動物病院に連絡することが重要です。
観察が必要な症状には、嘔吐、下痢、食欲不振、無気力、歩行困難などがあります。
これらの症状が見られた場合、速やかに医療の専門家の助けを求めてください。
犬にエビを与える場合の注意点
犬にエビを与える場合の注意点についてご紹介します。
- エビの殻や尻尾は与えないようにする
- 甲殻類アレルギーを引き起こす場合がある
- 加熱の際に調味料は使用しない
エビの殻や尻尾は与えないようにする
エビを犬に与える場合、エビの殻や尻尾は絶対に与えないようにしましょう。
殻や尻尾は硬く鋭いため、飲み込む際に犬の口の中や食道、胃を傷つける可能性があります。
また、これらは消化しにくく、胃腸の詰まりを引き起こすリスクもあります。
エビを与える際は、必ず殻と尻尾を取り除き、小さく切ってから与えるようにしてください。
甲殻類アレルギーを引き起こす場合がある
犬は人間と同様、食物アレルギーを持つことがあります。
エビは甲殻類の一つであり、犬に甲殻類アレルギーを引き起こす可能性があります。
アレルギー反応は個々の犬により異なりますが、典型的な症状としては皮膚のかゆみ、耳の問題、嘔吐や下痢などがあります。
エビを初めて犬に与える際は、アレルギー反応を見るために少量から始め、様子を見ることが重要です。
加熱の際に調味料は使用しない
最後に、エビを犬に与える際には、エビを調理する際に調味料を使用しないことが重要です。
香辛料、にんにく、タマネギなどの調味料は犬にとって有害であり、消化器系の問題を引き起こしたり、特ににんにくやタマネギは血液の問題を引き起こす可能性があります。
エビを犬に与える際は、エビを素焼きにするか、水だけで茹でるなどして、調味料を使用しないでください。
犬にエビを与えることで摂取できる栄養素
犬にエビを与えることで摂取できる栄養素をご紹介します。
- タンパク質
- タウリン
- ビタミンE
- ビタミンB12
タンパク質
エビは優れたタンパク質源であり、犬にとって非常に有益です。
タンパク質は犬の健康を維持するために必要な栄養素であり、筋肉や皮膚、被毛などを構成する成分となります。
タウリン
エビにはタウリンというアミノ酸も豊富に含まれています。
タウリンは犬の心臓の健康を維持するために役立つ成分とされています。
ビタミンE
また、エビはビタミンEも提供します。
ビタミンEは強力な抗酸化物質です。
老化の影響を緩和し、免疫システムを強化するのに役立ちます。
ビタミンB12
エビはビタミンB12も豊富に含んでいます。
赤血球の形成において重要な役割を果たすとされています。
ビタミンB12が不足すると、犬は貧血や神経系の問題を発症する可能性があります。
犬にエビを与えることに関するよくある質問Q&A
犬にエビを与えることに関するよくある質問についてご紹介します。
- 犬にえびせんを与えても大丈夫?
- 犬が生のエビを舐めた場合は動物病院に行った方が良い?
犬にえびせんを与えても大丈夫?
エビせんべい(えびせん)は、エビの風味が特徴的な人間のためのスナックフードです。
しかし、犬にはえびせんを与えるべきではありません。その理由はいくつかあります。
まず、えびせんはエビの成分だけでなく、塩分やその他の調味料も含まれています。
また、えびせんは加工食品であるため、保存料や人工の添加物が含まれている可能性があります。
そのため、犬にえびせんを与えるのは避けましょう。
犬が生のエビを舐めた場合は動物病院に行った方が良い?
犬が生のエビを舐めただけであれば、すぐに動物病院に行く必要はないかもしれません。
しかし、その後犬が異常な行動を示したり、体調不良の兆候を見せたりした場合は、すぐに獣医師に相談することが重要です。
生のエビには、チアミナーゼという酵素が含まれており、これがビタミンB1を分解し、欠乏症を引き起こす可能性があります。
舐めただけであれば、これらのリスクは低いと考えられますが、異常な行動や体調不良の兆候が見られた場合、または犬がエビを飲み込んだ可能性がある場合は、獣医師に相談することを推奨します。
まとめ
犬にエビを与える場合、調理法や与え方には注意が必要です。
生のエビはチアミナーゼという熱に弱い成分を含んでおり、これがビタミンB1を分解し、犬にビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。
したがって、生のエビを与えるのは避け、茹でたエビや焼きエビを与えるのが望ましいです。
その際、エビの殻や尻尾は硬く、飲み込むと犬を傷つける可能性があるため除去し、加熱時には犬に有害な調味料を使用しないようにしましょう。
エビはタンパク質、タウリン、ビタミンE、ビタミンB12など、犬の健康に必要な栄養素を豊富に含んでいますが、一部の犬には甲殻類アレルギーを引き起こす可能性があるため注意が必要です。
また、人間のスナックであるえびせんを与えるのは避け、犬が生のエビを飲み込んだり舐めた場合には症状に応じて獣医に相談することが重要です。
なお、当サイト(わんわんナビ)では、他にも犬の食べ物についての記事があります。
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