「うちの子、全然お手を覚えてくれない!どうしたらいいの?」
「お手ができない原因って何?」
といった愛犬にお手をマスターさせたいのに、中々思い通りにいかないそこのあなた。
愛犬にお手をさせて、より仲良しな関係になりたいですよね。
気持ちは分かりますが、訓練しすぎるのはよくありません。
この記事では、以下の内容について説明します。
- 犬がお手をできない理由
- お手を教える方法・手順
- お手を教える際のコツや注意点
- お手に関するよくある質問
お手が出来なくて、お悩みの方は必見の内容です。
犬がお手をできない4つの理由
犬がお手をできない理由として考えられるのは、以下の4つです。
- 信頼関係ができあがっていないから
- 足は繊細な部位だから
- 反抗期を迎えているから
- 家庭内でお手のさせ方がバラバラだから
信頼関係ができあがっていないから
犬と飼い主との関係が、明確に定まっていない時はお手をしません。
犬は自分より位の上と認識した人に、「前足を触れる」という行為をするのです。
つまり飼い主の方が上という認識出ない限り、お手を拒むででしょう。
スキンシップや接触する機会・頻度を増やして、信頼関係を築かなければなりません。
足は繊細な部位だから
足先は、犬にとって急所の部位。
片足を上げるので、体勢も崩しやすいです。
万が一、握られ続けたら、バランスを崩してしまう可能性も。
それだけ犬にとって、足は繊細な部位。
お手をすることにメリットを感じられなければ、犬がしたがらないのも無理はありません。
反抗期を迎えているから
人間と同様、犬にも反抗期のようなものがあります。
犬によって個体差があるので、時期は一概には言えません。
反抗期の時期の目安は、以下の表をご覧ください。
反抗期の時期 | 成長段階・時期 |
---|---|
第一次反抗期 | 生後6〜10ヶ月 |
第二次反抗期 | 1歳半前後 |
第三次反抗期 | 2~3歳頃 |
この時期は、犬によってはしつけを聞いてくれない子もいます。
お手だけでなく、他の指示・しつけも無視するようであれば、可能性は高いです。
家庭内でお手のさせ方がバラバラだから
お手を要求する方が家庭内に、複数人いることが原因。
一人一人、お手のさせ方がバラバラだと犬もしつけを覚えられません。
統一されていないのは、何なのか家庭内で確認してみましょう。
- 指示するときのコマンド(「お手」といっているか?)
- 差し出す手を右か左かで統一しているか?
- 手を出すタイミングや声を発するタイミングを統一しているか?
愛犬を混乱させないように、家族内で統一させましょう。
独り身の場合でも、お手をさせる時は毎回同じやり方にしてください。
犬にお手を教える方法・手順
犬にお手を教える手順は、以下の5ステップです。
- 犬の前に立ち愛犬にはお座りをさせる
- おやつを握った手を愛犬の鼻先へ持って行く
- 片手だけでタッチできたらおやつを与える
- 1~3を繰り返して慣れさせる
- 慣れたら、手のひらを出してお手をさせる
手順①.犬の前に立ち愛犬にはお座りをさせる
まず飼い主が、犬の前に立ってください。
愛犬にはお座りをさせて、こちらに注意を引かせた状態にしましょう。
手順②.おやつを握った手を愛犬の鼻先へ持って行く
おやつを握った後、手をグーの状態にしてください。
グーの状態で、おやつが潰れないように閉じましょう。
グーにした状態で、手を愛犬の鼻先へ持って行ってください。
手順③.片手だけでタッチできたらおやつを与える
おやつを鼻先へ持って行くと、愛犬が前足で手をタッチするでしょう。
この時に、片手でタッチできたらOK。
片手でタッチするタイミングで、「お手」と発言してください。
手順④.①~③を繰り返して慣れさせる
手順の①~③を繰り返し、愛犬に前足を上げることを慣れさせましょう。
片手でタッチするタイミングで、毎度「お手」と言ってください。
「できたらおやつを与える」を繰り返してください。
最初のお手は完璧を求めず、慣れさせる・成功率をあげることを意識してあげましょう。
手順⑤.慣れたら、手のひらを出してお手をさせる
愛犬がお手の動作に慣れてきたら、手のひらを出してお手をさせましょう。
手のひらに、おやつを親指で挟んでください。
おやつを挟んだ状態で、手のひらを愛犬の鼻先に下ろしてください。
この手順で、「手のひらに犬が前足を置くこと」に慣れさせていきましょう。
お手ができたら、「よ~し」「そうそうそうそう」などと言って、興奮させない程度に褒めてあげてください。
愛犬が右足でタッチ出来たら、挟んだ指をゆるめて、おやつを与えましょう。
ドッグトレーナーの動画でお手をマスターしよう
この動画は、ドッグトレーナーの金倉先生がお手の教え方を解説している動画です。
先述で解説した手順①~⑤が事細かに、動画で解説されています。
金倉先生はしつけ教室を運営しているだけでなく、しつけチャンネル(YouTube)も運営。
犬のしつけに関する悩み相談ライブも定期的に実施していますよ。
しつけでお困りの方は、こちらのチャンネルもぜひ参考にしてください。
無料でいろんなしつけ方・教え方を学べますよ。
犬にお手を教える際の2つの注意点
犬にお手を教える際の注意点は、以下の2つです。
- 前足を握りすぎない
- 興奮している時に教えない
前足を握りすぎない
- 前足を長時間握る
- 前足を強く握り、身動きがとりづらい状況にする
これらの行為はNG。
犬にとって前足は繊細な部位なので、わざと長時間浮かせたりしてはなりません。
前足を上げることに恐怖心を与えさせないようにしましょう。
興奮している時に教えない
興奮している状態では、教えないようにしましょう。
集中力がなくなっているので、しつけをしても覚えにくいです。
過剰に褒めるのも、興奮してしまうのでよくありません。
褒めること自体は問題ないので、興奮しない程度に褒めましょう。
犬にお手を教える時の5つのコツ
犬にお手を教える時のコツは、以下の5つです。
- 前足の届きやすい位置で手を出す
- 5分程度を目安にお手を教える
- 前足を触れられることに慣れさせる
- できたらご褒美を与える
- 最初から完璧を求めない
前足の届きやすい位置で手を出す
前足の届きやすい位置で、手を出してください。
愛犬が直立しなければ、届かない位置まで手をあげるのはNG。
バランスを崩しやすく危険です。
お手も失敗しやすくなります。
愛犬が座った状態でもお手ができる位置まで、手を低いところに持って行きましょう。
犬の鼻先あたりに手を持って行くのが良いですよ。
5分程度を目安にお手を教える
しつけ時間の目安は、5分程度。
犬の集中力は長続きしないからです。
長時間、続けると集中できなくなります。
しつこく教えすぎると、トレーニングに飽きてしまう恐れも。
短時間で教えられるところまで教えるようにしましょう。
前足を触れられることに慣れさせる
前足を触られることに抵抗感があるなら、慣れさせることが肝心。
こちら(飼い主側)から触るのではなく、愛犬側から自主的に足をあげさせられるような訓練をしましょう。
抵抗感がなくなるようになれば、お手の成功率や習得スピードが早くなりますよ。
できたらご褒美を与える
お手ができたら、ご褒美におやつをあげましょう。
しつけにおいてご褒美は大切。
訓練時は、おやつを用意してくださいね。
最初から完璧を求めない
最初からお手の理想形を求めないでください。
犬はそこまで賢いわけではありません。
集中力もないので、早い内にお手を完璧にさせようとしないでください。
お手に関するよくある質問Q&A3選
お手に関するよくある質問は、以下の3つです。
- お手とおかわりはそれぞれどっちの手?
- 子犬にお手はいつから教えるべき?
- いつもはできるのにお手をしなくなった場合の原因は?
お手とおかわりはそれぞれどっちの手?
「お手」は右、「おかわり」は左が一般的です。
「お手」と「おかわり」の両方を教えるなら、右と左のルールをしっかり統一してください。
ただし、「お手」も「おかわり」もどちらでも問題はありません。
「お手だけ」や「おかわりだけ」を教えるなら、右左にこだわらなくても大丈夫です。
子犬にお手はいつから教えるべき?
お手は、生後2~3か月ごろを目安に教えるのがおすすめ。
生後1か月程度だと、脳の発達が不十分です。
個体差もあるので、愛犬の成熟度を見ながら教えるタイミングを決めましょう。
しつけを早いタイミングでマスターさせることに、こだわらなくてOKです。
いつもはできるのにお手をしなくなった場合の原因は?
お手を突如としてしなくなる犬もいます。
お手をしなくなる原因には、以下のことが考えられます。
- いつもとお手を要求する環境が違う
- 指示する人が違う
- いつもと指示する状況・タイミングが違う
- 指示語が聞き取れない・聞き取りづらいから
お手ができなくてもを無理にさせる必要はない
お手は、必ず教えなければならないしつけではありません。
覚えていなくても、日常生活に大きな支障はないはずです。
トイレや留守番のしつけのように、習得する必然性はないでしょう。
お手は芸の一つでしかありません。
何度教えても、分かってくれないからといって落ち込まないでください。
今後、深い信頼関係を築くことで、できるタイミングが来るかもしれません。
気長に焦らず、成果を求めすぎずに、愛情を注いであげてくださいね。
まとめ
この記事では、「犬がお手をできない理由」や「正しいお手のしつけ方・手順」について解説しました。
以下がまとめです。
- お手をさせるのは、信頼関係が築かれていないと難しい
- お手が出来なくても、生活上問題はない
- お手を覚えさえる時は、最初は前足を上げることに慣れさせることがポイント
- お手に成功しやすいように、低い位置に手を持って行こう
- 犬の鼻先あたりの高さで、お手を覚えさせるのが良い
- 足は犬にとって繊細な部位なので、過剰に触らない・握らない
- しつけを教える時間は5分程度の短時間にしよう
いかがでしたか?
お手をマスターさせたい気持ちも分かりますが、過剰に教えすぎないようにしましょう。
犬の集中力や性格にも個体差があります。
気長に教えてマスターしていくのが良いですよ。
お手はしつけられなくても、全く問題がありません。
わんわんナビでは、他にもいろんな種類のしつけ記事を投稿しています。
気になるしつけ記事があれば、ぜひご覧ください。