犬の「逆くしゃみ」とは何か?考えられる原因や対処法などをご紹介

犬の「逆くしゃみ」とは何か?考えられる原因や対処法などをご紹介 犬のコラム

「犬の逆くしゃみって何?」
「愛犬が口を閉じて鼻から勢いよく息を吸い込んでいるのは逆くしゃみ?」

犬の逆くしゃみという言葉を初めて聞くと飼い主さんも多いかもしれません。

くしゃみの逆で、息を鼻から勢いよく吸い込む現象のことを指します。

今回は、犬の逆くしゃみについて以下の内容でご紹介します。

この記事の内容
  • 犬の「逆くしゃみ」って何?
  • 犬が逆くしゃみをする原因
  • 犬が逆くしゃみし始めたときの止め方・対処法
  • 気をつけたほうがいい犬の逆くしゃみ
  • 犬の逆くしゃみに関するよくある質問

犬の「逆くしゃみ」って何?

パグ

人間と同じく、犬もくしゃみをします。しかし、犬の「逆くしゃみ」は少し異なります。

逆くしゃみとは何かというと、これは吸気性のくしゃみで、鼻腔に空気が反射的に吸い込まれる現象を指します。

これは犬が急速に吸気することにより、通常は鼻を通って入る空気が逆に口から入ることを引き起こします。

これにより、彼らは独特の音を発することがあります。

この現象は一般的には無害で、数分で自然に止まることが多いです。

しかし、頻繁に発生する場合や、逆くしゃみが長時間続く場合は、それが何か他の健康問題の兆候である可能性があります。

そのため、そういった状況では必ず獣医師に相談することをお勧めします。

犬が逆くしゃみをする原因

犬が逆くしゃみをする場合に考えられる原因についてご紹介します。

 

犬が逆くしゃみをする原因
  • 空気中のアレルギー物質によるもの
  • 鼻への異物混入によるもの
  • 興奮やストレスによるもの

空気中のアレルギー物質によるもの

まず、犬が逆くしゃみをする一つの一般的な原因は、空気中のアレルギー物質です。

人間と同じように、犬も花粉、ダニ、カビなどのアレルゲンに反応することがあります。

これらの物質が空気中に存在すると、犬の鼻腔が刺激され、逆くしゃみを引き起こすことがあります。

空気清浄機の使用や定期的な掃除は、こういったアレルゲンの量を減らすのに役立ちます。

鼻への異物混入によるもの

次に、鼻に異物が入ることも犬の逆くしゃみを引き起こす可能性があります。

犬は好奇心旺盛で、しばしば鼻を地面や草むらに突っ込んで物事を調べます。

その際に小さな物体や昆虫、ダストが鼻に入り込んでしまい、それが逆くしゃみの引き金となることがあります。

興奮やストレスによるもの

最後に、犬の興奮やストレスが逆くしゃみを引き起こすこともあります。

遊びに夢中になる、旅行に行く、訪問者が来るなど、犬が興奮する様々なシチュエーションで、逆くしゃみが起こることがあります。

また、ストレスを感じる状況でも同様の反応を示すことがあります。

逆くしゃみの原因を理解することは、愛犬が適切なケアを受けるために重要です。

以上のような状況で逆くしゃみが繰り返し発生する場合は、獣医師と相談することをお勧めします。

犬が逆くしゃみし始めたときの止め方・対処法

パグ

犬が逆くしゃみし始めたときの止め方・対処法についてご紹介します。

 

逆くしゃみの止め方・対処法
  • 犬の鼻を手でふさぐ
  • 背中や胸などを撫でる
  • 嚥下を誘導する
  • 愛犬の周囲に原因となるものが無いか確認する

犬の鼻を手でふさぐ

犬が逆くしゃみを始めたときの一つの対策として、犬の鼻を軽く手でふさぐことがあります。

これは鼻腔への空気の流れを一時的に制限し、逆くしゃみのサイクルを中断することが目的です。

しかし、やり方には注意が必要です。無理に強く押さえつけるのではなく、ソフトに鼻孔を覆う程度にしましょう。

これにより犬は口から呼吸し始め、逆くしゃみは自然に止まることが多いです。

背中や胸などを撫でる

また、犬が逆くしゃみをするときには、その背中や胸をソフトに撫でることが助けになることがあります。

これは愛犬を落ち着かせることで逆くしゃみを和らげる効果が期待できます。

愛情深い接触は犬に安心感を与え、興奮状態を和らげることにつながります。

嚥下を誘導する

逆くしゃみを止める別の方法としては、犬に嚥下させるという手段があります。

嚥下は唾を飲み込む動作のことを指します。

これにより、犬の呼吸が正常に戻る可能性があります。

愛犬の周囲に原因となるものが無いか確認する

最後に、逆くしゃみが始まったときは、愛犬の周囲に原因となる可能性のあるものが無いか確認しましょう。

アレルギー物質が飛んでいるか、鼻に異物が入っていないか、犬が特に興奮している状況になっていないか等を確認するようにしてください。

原因を特定し除去できれば、逆くしゃみは速やかに止まる可能性があります。

以上の手段が逆くしゃみの対処法として参考になるでしょう。

しかし、逆くしゃみが頻繁に発生する場合や、逆くしゃみが長時間続く場合は、必ず獣医師に相談することをお勧めします。

その症状が何か他の健康問題の兆候である可能性もあるからです。

気をつけたほうがいい犬の逆くしゃみ

パグ

気をつけたほうがいい犬の逆くしゃみについてご紹介します。

 

気をつけたほうがいい犬の逆くしゃみ
  • 3分以上の長い逆くしゃみが止まらないとき
  • 毎日逆くしゃみが続いているとき
  • 頻繁に逆くしゃみするとき
  • シニア期に入ってから逆くしゃみするようになったとき
  • 逆くしゃみ以外に病気の症状が見られるとき

3分以上の長い逆くしゃみが止まらないとき

通常、犬の逆くしゃみは短時間で自然に止まります。

しかし、逆くしゃみが3分以上続くときは注意が必要です。

そのため、逆くしゃみが3分以上続くときは、可能な限り早く獣医師に連絡しましょう。

毎日逆くしゃみが続いているとき

また、愛犬が毎日逆くしゃみをしている場合も、気をつけたほうが良いです。

これはアレルギー反応や長期的な刺激、鼻腔内の問題の兆候である可能性があります。

特に、逆くしゃみが季節と無関係に毎日発生する場合、愛犬の健康状態を評価するために獣医師に連絡することをお勧めします。

頻繁に逆くしゃみするとき

さらに、犬が頻繁に逆くしゃみをする場合も、注意が必要です。

一時的な刺激や興奮により、逆くしゃみが発生することはありますが、頻繁に発生する場合はそれが通常の範囲を超えている可能性があります。

頻繁に逆くしゃみをする犬を飼っている場合、獣医師と相談して診断を受けることが重要です。

シニア期に入ってから逆くしゃみするようになったとき

犬がシニア期になってから逆くしゃみをするようになった場合、特に注意が必要です。

老化に伴って犬の体はさまざまな変化を経験します。

その中には、免疫システムの働きが衰えることや、肉体的な問題の発症が含まれます。

したがって、シニア期に逆くしゃみが始まった場合、これは体の何らかの部分で問題が発生している可能性があります。

健康問題の可能性があるため、獣医師に相談することをお勧めします。

逆くしゃみ以外に病気の症状が見られるとき

また、逆くしゃみ以外にも異常な症状が見られる場合も、健康問題の可能性があります。

犬が鼻涙、鼻水、鼻血、元気がない、食欲不振、体重減少などの症状を示している場合、逆くしゃみはもしかしたら病気の一部であるかもしれません。

逆くしゃみとこれらの症状が同時に出る場合、獣医師の意見を求めるべきです。

犬の逆くしゃみは一般的に無害な現象であるとはいえ、特定の状況や追加の症状がある場合、それは深刻な問題を示す可能性があります。

常に犬の健康状態を注意深く観察し、必要な場合は獣医師に連絡することが重要です。

犬の逆くしゃみに関するよくある質問

犬 くしゃみ

犬の逆くしゃみに関するよくある質問についてご紹介します。

 

犬の逆くしゃみに関するよくある質問
  • くしゃみと逆くしゃみの違いは?
  • 逆くしゃみと咳の違いは?
  • 逆くしゃみが多いとされる犬種は?

くしゃみと逆くしゃみの違いは?

くしゃみと逆くしゃみの主な違いは、それぞれがどのような呼吸動作によって発生するかにあります。

一般的なくしゃみは、何らかの刺激が鼻腔に入り込んだとき、その刺激物を排除するために、犬が鼻から強く空気を吹き出す行為です。

一方、逆くしゃみはその逆の現象で、犬が急激に空気を鼻腔に吸い込む行為と言えます。

このため、逆くしゃみをするときの犬の様子は、むせ返るような、または呼吸困難のような印象を受けることがあります。

逆くしゃみと咳の違いは?

逆くしゃみと咳もまた、混同されやすい2つの行為です。

咳は主に気道や肺からの異物や刺激を排除する反射行為で、口から空気を強く吐き出すものです。

逆くしゃみは、上述の通り、空気を急激に鼻腔に吸い込む行為です。

咳は深い、乾いた、またはゴホゴホとした音を伴いますが、逆くしゃみは犬が素早く呼吸を吸い込む、特殊な音を伴います。

逆くしゃみが多いとされる犬種は?

逆くしゃみはどの犬種でも見られますが、特に小型犬や短頭種の犬種に多いと言われています。

具体的には、パグ、シーズー、ペキニーズ、ブルドッグなどが該当します。

これは、これらの犬種が独特の鼻と喉の構造を持っており、そのため空気の流れが他の犬種よりも制限されやすいためと考えられています。

しかし、逆くしゃみはこれらの犬種だけでなく、他の全ての犬種でも発生する可能性があります。

まとめ

フレンチブルドッグ (6)

逆くしゃみは、犬が急速に鼻腔に空気を吸い込む現象であり、アレルギー物質、鼻に入った異物、または興奮やストレスなどが原因として考えられます。

逆くしゃみを止める対処法として、鼻を手でふさぐ、犬を撫でる、嚥下させる、原因となる物質が周囲にないか確認するなどがあります。

しかし、3分以上の長い逆くしゃみが止まらないとき、毎日逆くしゃみが続いているとき、頻繁に逆くしゃみするとき、シニア期に逆くしゃみが始まったとき、また、逆くしゃみ以外の異常な症状があるときなどは、何らかの健康問題が隠れている可能性があるため注意が必要です。

これらの場合は、獣医師に相談することが重要です。

愛犬が逆くしゃみをしている場合は、ぜひ参考にしてください。

なお、当サイト(わんわんナビ)では、他にもくしゃみや咳などに関する記事があります。

気になる人は、以下の記事もぜひご覧ください。

【獣医師監修】犬のくしゃみの原因とは?病院を受診すべき症状の特徴も解説

【獣医師監修】犬が咳する原因は何?咳に関わる6つの病気と対処法を解説

【獣医師監修】犬がしゃっくりをする原因は?飼い主さんができる対処法も紹介