犬の要求吠えを無視しても全然おさまらない
犬の要求吠えをどうにかしつけしたい
犬が要求吠えをしているけれど、無視しても吠え続ける時は困りますよね。
無視し続けても止まないときは、とにかく飼い主にかまって欲しいだけかもしれませんし、本当に飼い主に何かをお願いしたいのかもしれません。
いずれにせよ吠えるという手段ではなく、しつけをして犬に吠える以外の方法を教えるべきです。
今回は犬の要求吠えを無視しても治らない場合の原因と無視の仕方、対処法を解説します。
- 犬の要求吠えを無視しても治らない場合の原因
- 犬の要求吠えを治す無視の仕方
- 犬の要求吠えが無視で治らないときの対策
犬の要求吠えを無視しても治らない場合の原因
犬が要求吠えをしている時は、犬は飼い主に何を求めて吠えているのでしょうか。
その原因を知ることでしつけトレーニングの際に大変役に立ちます。
犬の要求吠えを無視しても治らない場合の原因を見ていきましょう。
- 不安や恐怖を感じている
- 家族間で対応が異なり混乱している
- 犬の反抗期によるもの
- 環境起因の問題によるもの
- 犬の性格によるもの
不安や恐怖を感じている
犬の要求吠えを無視しても治らない場合、犬は不安や恐怖を感じているかもしれません。
犬は群れでいることで安心感を得る動物なので、飼い主や家族が不在の留守番が長いと強い不安を感じます。
飼い主が不在になると不安になり、吠えることでその不安を発散しようとします。
犬に対する安心感を高めるため、犬が一人でいる時間をなるべく短くしたり、出かける前や帰宅時には目一杯コミュニケーションを取ってあげると良いでしょう。
また、過去のトラウマや悪い経験が不安から来る要求吠えの原因になることがあります。
留守中に犬の嫌な音(工事の音や雷など)や、環境の悪化(真夏に冷房が効いておらず部屋が不快など)が起こると、一人でいることに対する不安が増してしまいます。
恐怖からくる要求吠えに対して無視をしても、治すことは難しいです。
家族間で対応が異なり混乱している
犬の要求吠えに対する対応が家族内で統一されていないと、犬は混乱し要求吠えはなかなか治りません。
家族が犬の要求吠えに一貫した対応を取っていないと、犬は何が許され、何が許されないのかを理解しにくくなります。
家族全員で方針を確認し、しっかりと犬に伝えることが重要です。
例えば、家族の中で犬への褒める・叱るの基準が異なると、犬は混乱しやすくなります。
吠えた後にすぐに叱るのか、あるいは無視してから褒めるか、その基準を家族で合意しておきましょう。
犬の反抗期によるもの
犬が要求吠えをする原因の一つに、犬の反抗期が影響している可能性があります。
犬が思春期や反抗期に入ると、自己主張が強くなり、要求吠えが増えることがあります。
これは犬が成熟し、自身の存在を主張しようとする自然な行動です。
反抗期は犬の成長段階であり、適切な訓練と関連しています。
しっかりと訓練されていない場合、犬は自身のルールを作り、それに従わせようとします。
犬の反抗期は一時的なものであり、適切な指導と根気強い訓練が必要です。
要求吠えに対処するためには、一貫した指導の強化が効果的です。
環境起因の問題によるもの
要求吠えが治らない場合、犬の環境が原因である可能性があります。
犬は特定の状況や刺激に対して要求吠えをすることがあります。
例えば、散歩の時間や食事の前など、決まったパターンでの吠えは環境に起因しています。
散歩の時間なのに飼い主がいなかったり、食事の時間なのになかなかもらえなかったりすると、吠えることで飼い主に知らせています。
犬は一貫性のある生活に安心を感じる動物なので、不規則になると不安になります。
また、適切な運動や刺激が不足すると、エネルギーを発散できずに要求吠えが生じることがあります。
定期的な運動や適切な刺激を提供することが必要です。
犬の性格によるもの
犬の要求吠えが治まらない場合、その背後には犬それぞれの個性が影響していることが考えられます。
神経質 | 神経質な性格の犬は、外部刺激に鋭敏に反応して要求吠えを引き起こすことがあります。犬が適切にリラックスできる環境を提供し、ストレスを軽減することが大切です。 |
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寂しがり屋 | 犬が寂しがり屋な性格である場合、飼い主からの離れ離れに対して不安や恐怖を感じ、それが要求吠えにつながることがあります。愛犬に対して安心感を与えるために、飼い主の匂いのするアイテムを近くに置いたり、適切なトレーニングを行うことが必要です。 |
他の犬の影響 | 犬は社交的な生物であり、他の犬から影響を受けることがあります。他の犬が吠える姿勢を見て学び、それが要求吠えの発端になることがあります。他の犬との触れ合いやトレーニングを通じて、適切な行動を身につけさせることが必要です。 |
よく吠える犬種として言われているのは、ダックスフンド、ビーグル、ボーダーコリー、ウェルシュコーギーです。
怖がりが多い小型犬や、気性の荒いテリア種も、よく吠えると言われています。
犬の要求吠えを治す無視の仕方
犬の要求吠えにはまず無視してみて、様子を見ることが効果的です。
犬の要求吠えを治す無視の仕方についてご紹介します。
- 要求吠えの際に無視を開始
- 犬と目を合わせない
- 犬に触れず・声をかけず・関心を示さない
- 10〜15分程度無視を継続する
要求吠えの際に無視を開始
要求吠えを制御するためには、無視が有効な手段の一つで、その効果を最大限に引き出すには、適切なタイミングが重要です。
要求吠えが始まった瞬間に無視を始めましょう。
一貫して無視を続けることで、犬に「無駄な吠え=注意されない」という学習が生まれます。
犬の無視は一貫性が重要で、少々かわいそうに思えるかもしれませんが、吠えてもしつこく無視を続け、その態度をブレさせないようにします。
犬と目を合わせない
犬の要求吠えに無視をするポイントとして、犬と目を合わせないようにしましょう。
吠え始めた瞬間、目を合わせずに犬との視線を逸らします。
これにより、犬が吠えても注意を引けないことを理解させます。
視線を逸らすと同時に、犬との距離を保ちます。
近すぎてはいけませんが、離れすぎると無視がうまく機能しない可能性があります。
視線を逸らしたら、他の部屋に移動するなどして、犬には無関心な態度を示します。
これにより、吠えても期待通りの反応が得られないことを学ばせます。
犬に触れず・声をかけず・関心を示さない
さらに要求吠えに無視をするポイントとして、犬には触れない、声をかけない、関心を示さないことを徹底しましょう。
触れない
犬が吠えているときは触れないようにしましょう。
触れることで犬が甘え、おねだりしやすい状況となり、逆に要求を強くしてしまうことがあります。
声をかけない
要求吠えをされても声をかけないようにしましょう。
犬にとって声をかけられることは、要求吠えを成功させたと認識する可能性があります。
「ダメ」「静かに」など叱る行為は、一瞬は吠えるのをやめるかもしれませんが、要求に納得していないのでまた吠え出す可能性があります。
関心を示さない
犬が吠えているときには、先述した「目を合わせない」同様、表情や態度で関心を示さないようにします。
無視の一貫性が要求吠えの改善に繋がります。
これらの行動を徹底的に実践することで、犬にとって吠えても期待通りの反応が得られないことを学ばせ、要求吠えの抑制します。
10〜15分程度無視を継続する
要求吠えに対する無視は、犬の学習においてタイミングが重要です。
10〜15分程度、一貫して無視を続けることで、犬にとって吠えても飼い主の注意を引けないという経験が蓄積されます。
この時間は短すぎず長すぎず、犬が無視に対して適切な反応を示すのに十分な期間です。
無視の間、他の注意を引く行動に出ないように留意し、犬が要求吠えをやめても即座に褒めることが大切です。
犬の要求吠えが無視で治らないときの対策
犬の要求吠えが無視でもなかなか治らない時は、別の方法を試してみましょう。
効果は犬によって個体差があるので、色々な方法で根気よくやってみることが大切です。
犬の要求吠えが無視で治らないときの対策を見ていきましょう。
- 家族全員で無視する
- 犬の生活環境を見直す
- 適度な運動や遊びをする
- ドッグトレーナーに相談する
- 無駄吠え防止アイテムを活用
- 犬が一人で遊べるように工夫する
- 食事や散歩の時間を変更する
家族全員で無視する
要求吠えを無視する際、家族全員が同じ方針で無視することが効果的です。
飼い主が要求に応えてくれないのがわかると、犬は家族の他のメンバーに要求を試みます。
例えば自分の要求が通りやすい相手、いつも甘やかしてくれるメンバーを認識しているので、飼い主以外に要求吠えをするようになります。
犬は上下関係をしっかり認識しているので、自分より下だと思っているメンバーにはおやつなどを要求しがちです。
そうなっては結局吠えることをやめないので、家族全員が無視することを徹底しましょう。
犬の生活環境を見直す
犬の要求吠えが改善されない場合、犬の生活環境の見直してみましょう。
散歩や食事など、飼い主の都合で時間通りにできない時もあるかもしれませんが、犬は一貫した生活を望んでいるので、なるべく家族のメンバーの誰かが対応できるようにすると良いでしょう。
また、物音や室温などの環境に反応する場合は、犬のいるスペースを静かな場所に移動するなどの工夫が効果的です。
犬は大きな音に敏感なので、特に家の周りが工事中や交通量が多い場所などは、音がしない場所に移動してあげると良いでしょう。
夏や冬のような犬の体温調整が難しい時期には、室温の調整に配慮し、犬が落ち着く環境を整えることで、要求吠えが減少します。
適度な運動や遊びをする
適度な運動や十分な遊びは、犬の要求吠えを軽減するのに効果的です。
犬は運動不足やストレスからくる要求が、吠えとして表れることがあります。
外で遊ぶことや散歩を通じて、犬の体力を消耗させることで、余剰なエネルギーが吠える行動に転化されるのを防ぐことができます。
また、一緒に遊ぶことで飼い主との絆が深まり、犬は安心感を得ることができます。
運動や遊びは犬の心身の健康を促進し、要求吠えの問題にアプローチする一環となります。
ドッグトレーナーに相談する
犬の要求吠えに悩んでいる場合、ドッグトレーナーに相談することもおすすめです。
プロのトレーナーは豊富な経験と知識を持ち、個々の犬に合わせた効果的なアプローチを教えてくれます。
犬の性格や状況によっては、飼い主が気づかない要因が影響していることがあります。
ドッグトレーナーに相談することで、正確な問題の特定や効果的なしつけ方法を学ぶことができ、より早い改善が期待できます。
自身の努力だけでは難しい場合は、専門家のサポートを受けて、犬との良好な関係を築いていきましょう。
無駄吠え防止アイテムを活用
要求吠えが治らない場合、無駄吠え防止アイテムを導入することも一つの対策です。
例えば、超音波を発するデバイスやバイブレーション刺激を与える商品があります。
これらのアイテムは犬が吠えた際に特定の刺激を与え、犬が静かになることを学習させることができます。
首輪として装着するものもあれば、置き型で犬が吠えると自動的に超音波が発信されるものもあり、大変便利です。
首輪型のものはボタン操作で微量の電気が流れるようになっており、吠えた時に飼い主がボタンで吠えてはいけないということをお知らせするものです。
置き型のものは、音を感知して自動で超音波が流れるので、家のチャイムが鳴るたびに吠えてしまう犬のしつけグッズとして好評です。
ただし、これらのアイテムも犬の性格や状況によっては効果が異なるため、慎重に選び、正しい使い方を守ることが重要です。
犬が一人で遊べるように工夫する
要求吠えが治らない場合、犬が一人で遊べるような環境を整えることも効果的です。
おもちゃや知育グッズを活用して、犬が退屈せずに自分で遊べるスペースを作りましょう。
これにより、犬はおもちゃで遊ぶことに夢中になり、要求吠えの頻度が減少する可能性があります。
噛む力を利用したおもちゃや、おやつ隠し、シニア犬でも大丈夫な寝そべったまま遊べるおもちゃなど様々です。
特に飼い主も家族も不在で一人で留守番をしなければならないことが多い場合は、犬が一人で遊べるようなおもちゃをたくさん準備してあげると良いでしょう。
食事や散歩の時間を変更する
要求吠えがどうしても治らない場合、犬の習慣に合わせて食事や散歩の時間を見直してみましょう。
犬はルーティンに敏感で、特定の時間になると吠えたり要求行動をすることがあります。
引っ越し等の環境の変化や、家族構成や飼い主の仕事の都合の変化などで、今までの生活パターンとは違ってくることもあるかと思います。
飼い主の環境の変化は、犬にとって自然に察知できるものではなくきちんとトレーニングをして教え直さなければなりません。
飼い主は犬の一貫性を守る行動パターンを理解し、食事や散歩のタイミングを再調整することで、不安や興奮を要求吠えで表現しなくなります。
また、食事の時間や散歩の頻度は犬種や年齢によって異なるため、子犬の時、成犬の時、シニア犬の時とはスケジュール感が異なることも覚えておきましょう。
犬の要求吠えを無視しても治らない原因はさまざま
今回は犬の要求吠えを無視しても治らない場合の原因と無視の仕方、対処法を解説しました。
今回の記事のまとめです。
- 不安や恐怖を感じている
- 家族間で対応が異なり混乱している
- 犬の反抗期によるもの
- 環境起因の問題によるもの
- 犬の性格によるもの
【犬の要求吠えを治す無視の仕方】
- 無駄吠えの際に無視を開始
- 犬と目を合わせない
- 犬に触れず・声をかけず・関心を示さない
- 10〜15分程度無視を継続する
【犬の要求吠えが無視で治らないときの対策】
- 家族全員で無視する
- 犬の生活環境を見直す
- 適度な運動や遊びをする
- ドッグトレーナーに相談する
- 無駄吠え防止アイテムを活用
- 犬が一人で遊べるように工夫する
- 食事や散歩の時間を変更する
犬が要求吠えをするときは、習慣、環境、性格といった原因が挙げられました。
要求吠えを治すには一旦無視して様子を見ると良いのですが、無視しても治る問題でもない時もありますので、犬の環境をもう一度見直したり、しつけの問題であればドックトレーナーに相談してみると良いでしょう。