犬が特定の家族に吠えるのはなぜ?吠える理由と対処法を解説

犬が特定の家族に吠えるのはなぜ?吠える理由と対処法を解説 犬のコラム

犬が家族の特定の人にだけ吠えることはありませんか。

犬は好き嫌いがはっきりしている動物なので、リーダーと認識している人、好きな人、嫌いな人を区別して接しています。

特定の家族にだけ吠えるのには犬なりの理由があります。

今回は犬が特定の家族に吠える理由、吠える時の対策について解説します。

 

犬が特定の家族に吠える原因や理由

犬が特定の家族に吠える原因や理由

犬の態度は、本能的なものや経験ではっきりと区別しています。

犬が特定の家族に吠える理由を見ていきましょう。

 

犬が特定の家族に吠える原因や理由
  • 犬が嫌いな臭いがする
  • 声が大きかったり低かったりする
  • 犬の嫌なことをしてきた
  • 犬と接する時間が少ない
  • 犬に下に見られている
  • 犬が信頼していない
  • 犬が遊びたい

 

犬が嫌いな臭いがする

犬が特定の家族に向かって吠える原因として、その家族が犬にとって嫌な臭いを放っている可能性があります。

犬は嗅覚が非常に発達しており、特定の臭いがストレスや不快感を引き起こすことがあります。

家族が他の動物や異なる場所から持ち込んだ臭い、強い香水や化学物質の匂い、または家族メンバーそれぞれの個別の体臭などが原因となります。

犬は独自の嗅覚で環境を感知し、その中で安心感を求める動物です。

犬から吠えられたときは、臭いに問題がないかを確認してみる必要があります。

 

声が大きかったり低かったりする

犬が特定の家族に向かって吠える原因として、声の特性が犬にとって刺激的である場合、吠える原因となることがあります。

犬は音に敏感であり、声のトーンや音の高低によって感情や態度を理解します。

普段から声が大きかったり、特別に低音である場合犬にとって興奮や緊張を引き起こすことがあります。

犬は大きな音に敏感で、大きな声を聞くと不安になり警戒する気持ちから吠えることが考えられます。

声のトーンを穏やかにし、犬にリラックスした状態を促す工夫が求められます。

 

犬の嫌なことをしてきた

特定の家族メンバーが犬に対して嫌なことをした場合、それが吠える原因となることがあります。

犬は経験から学習し、嫌な経験をするとそれに対して防御反応を示します。

不快な行為や怖い経験をしたことがある場合、犬はその経験を避けようとし、その人物に対して吠えることがあります。

犬に対して怒鳴ったり、叩いたり、無視したりすると、犬はその人に対して嫌な気持ちになり、近づいて欲しくないという防御反応であることが考えられます。

 

犬と接する時間が少ない

犬が特定の家族に向かって吠えるのは、その人との交流時間が不足していることも原因の一つです。

犬は社交的な動物であり、コミュニケーションを取ることで信頼関係を築きます。

もし特定の家族メンバーとの接触が少ない場合、犬はその人物に対して不安や興奮を感じ、吠えることがあります。

たまにしか帰ってこなかったり、家にいても犬との交流をしなかったりすると、犬はまだ得体の知れないものとして警戒心を表します。

 

犬に下に見られている

犬が特定の家族に向かって吠えるのは、犬がその人物をリーダーでなくかなり下に見ている可能性があります。

犬は家族の中でリーダーシップのポジションを確立し、その中で自分の地位を理解しようとします。

もし家族メンバーが犬に対して一貫したリーダーシップを示していない場合、犬はその人を自分よりも下の階級だと判断し、吠えることがあります。

犬は家の中の様子をよく見ており、家の中で誰が偉いかを認識しています。

発言権のあるお父さん以外には懐かない、というケースもよくありますので、犬の観察力はあなどれません。

 

犬が信頼していない

犬が特定の家族に向かって吠えるのは、犬がその人物に対して信頼感を持っていない可能性があります。

信頼関係が不十分な場合、犬は不安や警戒心から吠えることがあります。

犬がその人物を危険と見なし、自分や家族を守ろうとする本能的な反応です。

特にたまにしか帰ってこない人や、犬と生活リズムが合わない人に起こります。

信頼を構築するには時間がかかりますので、しばらくは吠えたり唸ったりするかもしれませんが、徐々にコミュニケーションの時間を増やしていくと吠えることもなくなります。

 

犬が遊びたい

犬が特定の家族に向かって吠えるのは、遊びたいという欲求がある可能性があります。

もし吠えている時に尻尾を振っていたり、おもちゃを持ってきたりした時は、その人と遊びたいという意思です。

犬はリーダー以外にも、リーダーが信頼している家族であれば、遊ぶことによってコミュニケーションを取ろうとします。

特に飼い主が忙しそうな場合は、飼い主に気を遣って他のメンバーを誘うことがあります。

信頼を持っている証拠ですので、遊びに応じてあげると良いでしょう。

 

犬が特定の家族に吠える場合の対処法

犬が特定の家族に吠える場合の対処法

犬が特定の家族に吠える場合、どのように対処したら良いでしょうか。

大抵の場合はコミュニケーションの時間不足が考えられますので、どのようにしたら良いかを見ていきましょう。

 

犬が特定の家族に吠える場合の対処法
  • 犬と触れ合う時間を増やす
  • 犬が嫌いな臭いがしないようにする
  • 犬が嫌う行動を知り改善する
  • 犬になめられないようにする
  • 犬に信頼してもらえるようにする
  • 叩く、叱るなどをしない
  • 吠えても遊ばないと教える

犬と触れ合う時間を増やす

犬が特定の家族メンバーに対して吠えないようにするには、犬と触れ合う時間を増やすと良いでしょう。

犬との信頼関係を築くにはこまめなコミュニケーションの時間が必要です。

普段から話しかけたり、定期的に遊んだり散歩したりすると犬は徐々に心を開いていきます。

その人との嬉しい体験が増えることで、警戒心がなくなり吠えることがなくなるでしょう。

 

犬が嫌いな臭いがしないようにする

犬が特定の家族メンバーに吠える原因として臭いが関係している場合、以下の対処法を試してみてください。

香水や強い香りの化粧品の使用を控える 犬の嗅覚は非常に発達しており、人間が使用する香水や化粧品の香りが嫌いなことがあります。無香料の製品を使用するか、家に帰る前に取り除きましょう。
香りを変える 定期的に洗濯や部屋の掃除を行い、新しい香りを取り入れることで、犬が嫌いな臭いを取り除けます。清潔な状態を維持することが大切です。
香りに慣れさせる 犬に少しずつその家族メンバーの匂いに慣れさせることも効果的です。近くに寄ったり抱っこしたりすることで、徐々にその人の匂いに慣れていきます。

 

犬が嫌う行動を知り改善する

犬が特定の家族メンバーに吠える原因として、犬が嫌がる行動が関与している可能性があります。

以下は犬が嫌がる可能性が高い行動です。

特定のポーズ 犬は特定の動作やポーズによって身体的な不快感を感じることがあります。びっくりさせるポーズや横柄な態度などは避けるべきです。
触られる場所 犬によって触られると嫌な場所があります。例えば耳や尻尾など、執拗に触ると嫌われますので注意してください。
声の大きさ 犬は大きな声が苦手なので、声が大きい人や怒鳴り声をあげる人は避ける傾向にあります。
急な動き 犬は予測不能な出来事が苦手なので、急な動きやドタバタした様子を嫌います。

 

犬になめられないようにする

特定の家族メンバーが犬に吠えられないようにするには、犬よりも上の存在であるということを示す必要があります。

犬は家族の中で自分がどの位置にいるかを考え、対応しています。

リーダーの他にも自分よりも階級が上だと判断した場合、犬はその人に従順さを示します。

犬になめられないようにするには、犬に対して誠実で一貫性のある対応を続けることが効果的です。

しつけは飼い主以外でも効果がありますので、「待て」「座れ」などを指示を続け、できたら褒めるを繰り返すと、犬の中での階級が上がっていき、吠えることがなくなります。

 

犬に信頼してもらえるようにする

特定の家族メンバーが犬に吠えられないようにするには、信頼関係を作っていくことが重要です。

犬にとっての信頼は、一貫性のある指示やコミュニケーションのことで、たまに可愛がったりおやつをあげる程度では信頼と獲得することは難しいです。

食事を一緒にしたり、散歩、遊びなどを一定のスケジュールで行うことで、犬は安心感を得て心を開いていきます。

ポジティブな経験の繰り返しによって犬は相手への警戒を解放するので、気長にコミュニケーションを取っていきましょう。

 

叩く、叱るなどをしない

犬に対して叩く・叱るなどの体罰は、信頼関係を損なう可能性が大きいです。

体罰は犬にストレスや恐怖心を引き起こし、相手への安心感を失います。

たった1回でも信頼を失うことも十分にありますが、さらにネガティブな経験が続くことで犬は完全に心を閉じます。

犬が苦手な人に多い反応ですが、犬が寄ってきた時に叱ったり物を投げたりすると、犬はその人に対してかなり嫌な印象を覚え、結果的に吠えてしまいます。

叱ったり叩いたりすることをせず、飼い主と一緒に解決するようにしましょう。

 

吠えても遊ばないと教える

遊んで欲しいがために犬が吠える時は、吠えても遊べないということを認識させることが大切です。

ちょっとかわいそうですが、遊びたさそうにこちらに吠えてくる時は、少しの間無視することが効果的です。

犬が吠えるのをやめておとなしくなった時に、後で「よく我慢したね」と褒めてあげると、今後遊びたい時には吠えるという行動を取らなくなります。

いつまでも吠えている時は、犬に吠えないようにするためのコマンドを教えましょう。

例えば、「静か」や「やめて」などの言葉を使って、吠えることを止めるようにトレーニングすると効果的です。

 

犬の鳴き声がうるさい場合の対策

犬の鳴き声がうるさい場合の対策

犬の鳴き声がうるさい時、近所にご迷惑がかかってしまってはいけないので対策を講じましょう。

家でできる犬の鳴き声がうるさい場合の対策をご紹介します。

 

犬の鳴き声がうるさい場合の対策
  • 防音カーテンを使用する
  • 防音壁を使用する

 

防音カーテンを使用する

犬の鳴き声がうるさい場合、「防音カーテン」が役に立ちます。

防音カーテンは特殊な素材でできており周囲の音を吸収する効果がありますので、室内外の鳴き声の音量を抑えることが期待できます。

同時に、防音カーテンは室内の音だけでなく外からの音を室内に届くのも防ぐため、犬が気になる音を遮断できる効果もあります。

全く外に音が漏れないわけではありませんが、質の高い商品を選ぶことで高い効果が期待できます。

 

防音壁を使用する

防音カーテンの他に、「防音壁」を使用するのもおすすめです。

防音カーテンは窓に取り付けるもので、防音壁は家の壁や天井に貼り付けることで防音効果が期待できるものです。

窓がない部屋だったり、特定の部屋を防音室のようにしたいのであれば、防音壁がおすすめです。

防音壁はワンタッチで取り外しが可能で、色も柄もおしゃれなものが多く出ているのでインテリアの邪魔になりません。

あくまで応急措置のようなものなので、犬の鳴き声がひどい場合はトレーニングで吠えるのをやめさせることを検討してください。

 

犬が特定の家族に吠える原因を知り対策しよう

犬が特定の家族に吠える原因を知り対策しよう

今回は犬が特定の家族に吠える理由、吠える時の対策について解説しました。

今回の記事のまとめです。

 

犬が特定の家族に吠える時のまとめ
  • 犬が嫌いな臭いがする
  • 声が大きかったり低かったりする
  • 犬の嫌なことをしてきた
  • 犬と接する時間が少ない
  • 犬に下に見られている
  • 犬が信頼していない
  • 犬が遊びたい
  • 吠えられないためには、触れ合う時間を増やす
  • 嫌いな臭いがしないようにする
  • 犬が嫌う行動を知り改善する
  • 犬になめられないようにする
  • 犬に信頼してもらえるようにする
  • 叩いたり叱ったりしない
  • 吠えても遊ばないと教える
  • 犬の鳴き声がうるさい場合の対策は、防音カーテンや防音壁を利用する

 

犬は信頼を置ける人間以外には警戒心を持っており、特に気の弱い性格だと自分を守ろうとして吠えたり唸ったりします。

飼い主以外の家族にはあまり懐かない、というのはめずらしい話ではなく、仕事や学校など犬をコミュニケーションを取る時間が少ない家族は多いです。

夜のリラックスタイムや休日には、犬と遊んだり散歩する時間を設けて、犬と交流する時間を増やしていけば吠えることは無くなっていくでしょう。

 

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