犬がリーダーと認める飼い主の行動は?犬が飼い主に従順になる方法を解説

犬がリーダーと認める飼い主の行動は?犬が飼い主に従順になる方法を解説 犬のコラム

犬は飼い主に従順と言いますが、それは犬が飼い主を「リーダー」と認めている場合です。

犬が飼い主の言うことを聞かなかったり、自分勝手に行動している時は、犬が飼い主のことをを「リーダー」と認めていない可能性が高いです。

では、犬に「リーダー」と思わせるためには、飼い主は何をしたら良いでしょうか。

今回は犬がリーダーと認める飼い主の行動と、認めた時に犬が見せるサイン、認めていないサインについて解説します。

 

この記事の内容
  • 犬がリーダーと認める飼い主の行動
  • 犬が飼い主をリーダーと認めた時に見せる行動
  • 犬が飼い主をリーダーと認めていない時に見せる行動

 

犬がリーダーと認める飼い主の行動

犬がリーダーと認める飼い主の行動

犬がリーダーと認める飼い主の行動にはどのようなことがあるでしょうか。

飼い主は一方的な愛情でただ可愛がるだけでは、犬は飼い主になついてくれません。

犬がリーダーと認める飼い主の行動について見ていきましょう。

 

犬がリーダーと認める飼い主の行動
  • 一貫したしつけを行う
  • 犬の服従訓練をする
  • 明確な指示を出す
  • 犬を叱ったり叩いたりしない
  • 犬の要求に応えすぎない
  • 愛犬の喜ぶフードやおやつを与える

 

一貫したしつけを行う

一貫したしつけを行うことは、犬が飼い主をリーダーとして認識し、信頼を築く重要な方法です。

犬は規則的な行動や思考を好み、不規則なものにはなかなか対応できない性格です。

そのため飼い主のしつけの指示が毎回違う、一貫性のないものであると犬は指示を理解できず、従うことができなくなります。

指示が通らないともちろん心は通わないし、犬も飼い主を信用できません。

犬をしつける時は、指示内容、タイミング、声のトーン、ジェスチャーを毎回同じものにし、褒め言葉やご褒美に至るまですべて統一することが重要です。

 

犬の服従訓練をする

犬の服従訓練は、飼い主と犬の間に信頼関係を築き、犬が飼い主をリーダーと認識するための重要な訓練です。

特に専門家と一緒にやることで確実に訓練を成功させることができるのでおすすめです。

服従訓練で行うべきことは以下の通りです。

基本的なコマンド 犬に基本的なコマンド(座れ、伏せ、待てなど)を教えることで、飼い主の指示に従うことが期待できます。日常生活で最も使うコマンドで、安全や快適なコミュニケーションに役立ちます。
ポジティブな体験 良い行動に対しては褒めたりご褒美を与えたりすることで、犬は望ましい行動を続けるようになります。ポジティブな体験は犬にとって従いやすい方法です。
一貫性の重要性 コマンドやルールに対して一貫性を持つことが重要です。犬には安定した指示がもらえると、自分に期待される行動が理解しやすく、安心感を覚えます。
集中できる環境 訓練は犬が注意を集中できる環境で行うことが効果的です。静かな環境や犬がリラックスしている時に訓練すると良いでしょう。
訓練の継続 服従訓練は一度だけでなく、継続的に行うことが重要です。犬は徐々に学習し、成長するにつれて新しいことを覚えていきます。
専門家のアドバイス 必要に応じてプロのトレーナーからアドバイスを受けることも考えましょう。特に問題行動に対処するための専門的なサポートがあると効果的です。

 

明確な指示を出す

明確な指示を出すことも重要なポイントです。

犬は明確で簡潔な指示を好むため、混乱を避けるためには以下の点に留意すると良いでしょう。

単語の一貫性 使用するコマンドや指示は一貫性を持たせることが大切です。同じ行動に対して異なる言葉を使うと、犬が混乱する可能性があります。
声のトーン 犬は声のトーンやリズムに敏感です。コマンドを伝える際には、明るく穏やかなトーンを使用すると、犬はポジティブに反応しやすくなります。
手や体のジェスチャー 言葉だけでなく、手や体のジェスチャーを組み合わせることで、犬に理解しやすくなります。たとえば、「座れ」という言葉と同時に手で下向きに向けるジェスチャーをするなどです。
即時のフィードバック 犬が望ましい行動を行ったら、即座に褒めてご褒美を与えることで、犬は行動と報酬を結びつけやすくなります。
訓練の場所 訓練は一貫して同じ場所で行うと効果的です。新しい場所では犬が興奮しやすいため、最初は静かで落ち着いた環境で始めると良いでしょう。

 

犬を叱ったり叩いたりしない

犬を叱ったり叩いたりすることは、しつけにおいて最も避けるべき行動です。

叱ることは時に効果的であるように見えるかもしれませんが、実際には逆効果となることの方が多いです。

犬は行動と良い体験を結びつけることで心の安心感を覚え、相手に信頼感を抱いていきます。

自分のした行動が褒められたり褒美をもらえたことが、犬にとって期待に応えられた嬉しい体験となり、指示をした人に信頼感を寄せます。

逆に自分の行動に対して叱られたり叩かれたりと、犬にとって嫌な思い出となってしまった場合、その行動をすることを恐れ、再度指示をされても体が動かなくなります。

飼い主は、犬が指示したことがなかなかできなくても、叱ったり叩いたりすることは絶対にせず、優しく気長にトレーニングをしていくことが大変重要です。

 

犬の要求に応えすぎない

時に犬に要求に応えすぎないことも、しつけの一環です。

犬にはルールが必要であり、犬が求めてきたことに対して都度応じるのではなく、一貫して教えたいことを示すことが大切です。

例えば、食事の時間でない時に犬が鳴いて食べ物を要求した時でも、鳴く行動に対して応じず、きちんと食事の時間が来たら食べ物を与えるようにします。

家や公園などで他の人からおやつを与えてもらう機会があったとしても、勝手に食べるようなことを許さず、指示があるまで口にしない訓練をすることが大切です。

一見厳しいように思えますが、犬が飼い主をリーダーと認める行動としては、一貫性のある毅然とした態度が非常に重要です。

 

愛犬の喜ぶフードやおやつを与える

犬が喜ぶフードやおやつを与えることも、犬との良好な関係を築く上で重要な方法です。

ですがむやみ勝手に与えては犬のしつけになりませんので、以下おやつをあげる時の注意点です。

 

トレーニングに活用 フードやおやつはトレーニングに有効な手段となります。良い行動やコマンドへの応答に対して報酬として与えることで、犬は望ましい行動を学びやすくなります。
食べすぎに注意 適切な量を守り、犬が食べすぎないように気をつけましょう。食べ物への欲望が強い場合、摂取カロリーに気を付け、健康を維持するために食事を管理することが重要です。
健康を考慮 与えるフードやおやつは、犬の健康状態に影響を与える可能性があるため、栄養バランスを考え適切な量を与えましょう。特に、人間の食品の中には犬にとって有害なものがあるため、注意が必要です。
好みを考慮 犬は好みがありますので、犬が特に好むフードやおやつを見つけることが大切です。様々な種類を試して、喜んで食べるものを見つけましょう。
手作りおやつ 自家製のおやつを作ることも一つの方法です。適切な食材を用い、添加物の少ないおやつを作ることで、健康に気を使いながらも愛犬を喜ばせることができます。

 

犬が飼い主をリーダーと認めているときに見せる行動

犬が飼い主をリーダーと認めているときに見せる行動

犬が飼い主をリーダーと認めた時、どのような行動を見せるでしょうか。

犬はリーダーとそうでない人の区別をはっきりとさせます。

リーダーにだけ見せる行動について見ていきましょう。

 

犬の名前を呼ぶと来る

犬が飼い主をリーダーと認めている時、飼い主から名前で呼ばれると何を差し置いてもすぐに飼い主の元に来ます。

犬は指示されたことや期待に応えることに喜びを感じ、達成できたことに誇りを持つ動物なので、リーダーである飼い主に指示をもらおうとします。

犬が飼い主の呼びかけに応じることはしつけや訓練の成果なので、もし名前を呼んでも来ない場合は訓練をし直す必要があります。

また、犬が名前を呼ばれて来ることは、飼い主との良好なコミュニケーションの一環で、名前の呼びかけが愛情や関心を表し、犬はそれに応えて交流を深めます。

 

飼い主の指示に従う

犬が飼い主をリーダーと認めている時、犬は飼い主の期待に応えようと、必ず指示に従います。

犬は社会的な動物で群れや家族の中での階層構造を理解しており、リーダーである飼い主が明確な指示を与え、犬がそれに従うことで安定した階層構造が維持されます。

それは飼い主だけでなくトレーニングを行った家族でも同じで、犬が自分よりも階層が上だと認識した人には従順した態度をみせ、指示には必ず従います。

 

犬の体に触っても怒らない

犬が飼い主に対して体を触られて怒らないことも、飼い主をリーダーとして認めている重要なサインです。

犬が飼い主に体を触られて怒らない場合、それは飼い主に信頼し、安心感を抱いていることを示します。

犬は社交性があり、仲間同士で互いの体を触ったりなめたりする習性があり、犬にとっては社交的で良好な関係を築く一環となります。

飼い主が犬の体を触ることで、愛情やケアを表現し、犬もそれを受け入れることで、お互いの絆が深まります。

 

ヘソ天ポーズを見せる

犬がヘソ天ポーズを見せるのも、飼い主をリーダーと認めているサインの一つです。

へそ天とは、犬がお腹を出して天井に向けてヘソを出すポーズのことです。

犬がお腹を見せるというのは深い意味があり、お腹や喉など守るべき場所を無防備にさらけ出していることは、犬が他者への信頼と安心感を示す行動です。

ヘソ天ポーズは、飼い主に対して特によく見られます。

犬がこのポーズをとることで、飼い主に対する深い信頼とリーダーシップを示しており、犬はリーダーに対して安心感を感じ、脆弱な姿勢を晒すことができます。

 

問題行動を起こさない

犬が飼い主をリーダーと認めている場合、問題行動を起こしにくい傾向があります。

飼い主にリーダーシップがあると、飼い主が明確な指示を出し、期待する行動が理解されやすくなります。

犬はこれに従うことで、不適切な行動を減らし、飼い主との円滑なコミュニケーションを築きます。

犬は安定と安心感がある環境を望みますので、従いたいと思う飼い主の元では飼い主が困らせるような行動はしません。

 

犬が飼い主をリーダーとして認めていない時に見せる行動

犬が飼い主をリーダーとして認めていない時に見せる行動

犬が飼い主をリーダーとして認めていない時はどのような行動を見せるでしょうか。

犬の従順な気持ちは行動に現れます。

犬が飼い主をリーダーと認めていない時に見せる行動を見ていきましょう。

 

犬が飼い主をリーダーと認めていない時に見せる行動
  • 飼い主の指示を聞かない
  • 犬の体に触れようとすると怒る
  • 散歩中にグイグイと引っ張る
  • 要求吠えをする

飼い主の指示を聞かない

1番わかりやすいのは飼い主の指示を聞かないことです。

犬がリーダーとして認識していない場合、飼い主の指示に従おうとしません。

犬が自分がリーダーであると思っているか、飼い主の指示に対する信頼が不足している可能性があります。

犬は自分がリーダーであると感じると、無駄吠え、家具の破壊、攻撃的な態度など問題行動が増えることがあります。

また飼い主だけでなく、他の家族メンバーに対しても同様に挑戦的な態度を示します。

これは、家族全体に対する犬の優越感や支配欲が影響している可能性があります。

これらの行動が見られる場合、飼い主はもう一度しつけとトレーニングをすべきです。

 

犬の体に触れようとすると怒る

犬は、自分が信頼している人以外に体を触られることを非常に嫌がります。

体を触ろうとした時に逃げたり、吠えたりした時は赤信号です。

自分が守らなければならない相手、例えば子犬や赤ちゃんなど自分にとって無害な相手に対しては敵意を出したりしませんが、信頼を置けない相手だと判断された場合は自分の近くに寄せません。

飼い主から怒鳴る、叩かれる、無視される、指示が適当など、不信だと認識した場合、飼い主と距離を取ろうとします。

 

散歩中にグイグイと引っ張る

犬が散歩中にグイグイと引っ張るのは、犬が飼い主よりも上だと思い、行く方向を決めるリーダーシップを発揮しようとしています。

犬が飼い主をリーダーとして認識していない場合、犬は散歩中飼い主を引っ張って自分の行きたい方向に行こうとします。

飼い主がいくら止まって「待て」と言っても、犬が飼い主をリーダーと認めていなければ耳を貸しません。

散歩はしつけの基本コマンドが一番反映する場面なので、「待て」「座れ」「来い」などのトレーニングを再確認する必要があります。

 

要求吠えをする

犬は飼い主をリーダーと認めていない場合、自分の要求を通そうと何度も要求吠えをします。

犬は何かを得たり、注意を引くために飼い主に吠えることがあります。

飼い主をリーダーと認識している場合は、犬が食事や散歩などを欲求したとしても、時間が来るまでじっと待ちます。

これは飼い主の指示が一貫しており、時間になれば欲求が解消することがわかっているからです。

飼い主が犬に対して一貫性のないいい加減な日常を送らせている場合は、要求吠えをすることが多いです。

 

犬がリーダーと認める行動に関するよくある質問

犬がリーダーと認める行動に関するよくある質問

犬がリーダーと認める行動に関して、飼い主が気になるよくある質問についてご紹介します。

 

犬はリーダーと一緒に寝ない?

犬が飼い主をリーダーと認めた場合、犬が寝る位置に変化が出てきます。

犬が飼い主をリーダーと認めた場合、飼い主と一緒には寝ない、または飼い主の足元で寝るようになると言われています。

犬が離れて寝ていると心が遠いようでなんだか寂しい気持ちになりますが、犬が離れて寝ている時は飼い主に信頼感があり、離れて寝ても大丈夫だという心の安定の証拠です。

足元で寝る場合は、飼い主に何かあったときに自分が真っ先に立ち向かうという意思の表れで、強い従順さが現れています。

 

犬にとってリーダーと好きな人は違う?

大抵の犬にとって「リーダー」と「好きな人」は別物として認識されます。

犬は社交的な生き物で、自分に対して好意的な人に対しては尻尾を振って駆け寄ったり遊んだりしますが、「待て」「座れ」などの重要な指示はリーダーの言葉しか認識しません。

自分の好きなおやつをくれる人は「好きな人」に当たるかもしれませんが、いつもリーダーのことを気にかけて行動しています。

 

犬がリーダーと認める行動を取ろう

犬がリーダーと認める行動を取ろう

今回は犬がリーダーと認める飼い主の行動と、認めた時に犬が見せるサイン、認めていないサインについて解説しました。

今回の記事のまとめです。

 

犬がリーダーと認める飼い主の行動についてのまとめ
  • 一貫したしつけを行う
  • 犬の服従訓練をする
  • 明確な指示を出す
  • 犬を叱ったり叩いたりしない
  • 犬の要求に応えすぎない
  • 愛犬の喜ぶフードやおやつを与える
  • 犬が飼い主をリーダーと認めると、犬の名前を呼ぶと来る、飼い主の指示に従う、犬の体に触っても怒らない、ヘソ天ポーズを見せる、問題行動を起こさない
  • 犬が飼い主をリーダーと認めていないと、飼い主の指示を聞かない、犬の体に触れようとすると怒る、散歩中にグイグイと引っ張る、要求吠えをする

 

犬が飼い主をリーダーと認めると、犬は日々飼い主の指示の従うことを習慣とし、要望に応えることが喜びになります。

一貫性を好む犬の習性を理解し、持続的にトレーニングを行って犬との関係をしっかり確立しましょう

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