強面でがっちりとした体格の「ピットブル」は、世界中から「危険」と言われている犬です。
なぜピットブルは世界中から危険と認識されているのでしょうか。
ピットブルには歴史的な背景やこれまでに発覚した事件から、危険な犬であると言われるようになりました。
ピットブルを飼うことは危険で難しいのでしょうか。
今回はなぜピッドブルが危険だと言われているのか、その理由とピットブルの特徴について解説します。
- ピットブルが危険だと言われている理由
- ピットブルの特徴
- ピットブルを飼うのは難しいのか
ピットブルはなぜ危険と言われているのか?
ピットブルは世界中から危険であると言われています。
なぜ危険な犬として認識されているのか、理由を見ていきましょう。
- 闘犬として生み出された犬種だから
- がっちりとした体型で強そうだから
- 過去に事故や事件を起こしているから
- 一部の国や地域で飼うことを禁止されているから
闘犬として生み出された犬種だから
ピットブルが危険と言われている理由として、その歴史的な背景にあります。
ピットブルは19世紀に闘犬として生み出され、「世界最強の闘犬」と呼ばれていました。
当初は力強い体力や戦闘力を引き出すために使われ、犬同士の戦いが行われていました。
とにかく勝つために鍛えられた犬で、ずば抜けた身体能力と攻撃性を備えています。
動物愛護の観点から、1900年に闘犬は禁止されましたが、賭博として近年まで長く続けられていたのが実情です。
がっちりとした体型で強そうだから
ピットブルが危険と言われている理由として、ピットブルががっちりとした体型で強そうに見えるからです。
ピットブルは闘犬としての歴史があるので、幅広い胸、筋肉質でがっしりとした体つきをしており、力強さを感じさせる外見が特徴的です。
筋肉質な体だけに並外れた身体能力を持っており、噛み砕く顎の力やジャンプ力、とにかく戦闘能力が備わっているので、その力強さが見た目にも滲み出ています。
過去に事故や事件を起こしているから
ピットブルが危険と言われている理由として、過去に報告された事故や事件が影響しています。
攻撃的な性格を持つため、世界各地で傷害、死亡事故が報告されています。
興奮すると闘犬の血が騒ぐのか手がつけられず家族や通行人、他の犬に噛みつき、一度噛み付いたら離さず重大な事故になっています。
あまりに手がつけられず、海外では事故後に安楽死、販売中止になったケースも報告されています。
ですが、いずれの事故も飼い主のトレーニングと知識不足から起こった悲劇で、きちんとした訓練をすれば問題ないことが多いです。
一部の国や地域で飼うことを禁止されているから
ピットブルが危険と言われている理由として、一部の国や地域で飼うことを禁止されていることです。
これは特に法的な問題であり、特定の犬種に厳しい制限がかけられている場合があります。
これらの規制は、一安全や公共の秩序を維持するために導入されることがあります。
一部の地域では、過去の咬傷事件や攻撃の報告が影響し、ピットブルやそれに類する犬種を危険視し、飼育を禁止したり、特別な条件を課したりしています。
ピットブルの特徴
危険な犬と言われているピットブルの基本情報について見ていきましょう。
- 平均的な体高は45〜55cm前後
- 平均的な体重は15〜35kg前後
- 被毛はダブルコートが多い
- 平均寿命は12〜14歳前後
- 性格は明るく無邪気で飼い主さんに忠実だが獰猛な一面もある
- しつけの難易度は高い犬種
平均的な体高は45〜55cm前後
ピットブルの平均的な体高は一般的に45〜55cm前後です。
ピットブルは雰囲気からすると大型犬に見えるのですが、これは中型犬に分類されるサイズで、がっちりとした筋肉質の体つきが特徴です。
ピットブルは闘犬用のスタフォードシャー・テリアと、同じく闘犬用のブルドッグなどを交配して、アメリカで産出されました。
平均的な体重は15〜35kg前後
ピットブルの平均的な体重は15〜35kg前後です。
大型犬ほどの体重ではありませんが、筋肉質で非常に体力があり十分な運動量が必要で、1日2時間、2〜3回ほどの運動が要ります。
食事はタンパク質の多いものを好み、食事の10%は生の内臓肉を与えると良いとされます。
運動量が多い分食事の量やタンパク質の配合にも配慮が必要です。
被毛はダブルコートが多い
ピットブルは、比較的ダブルコートの被毛が多いです。
ダブルコートは密集した被毛の下に柔らかい下毛がある二重構造で、短毛ですが換毛期には毎日のブラッシングが必要です。
日頃のお手入れは、短毛なのでカットは必要ないですが、週1回ほどブラッシングをしたり、体を拭いてあげると良いでしょう。
定期的にブラッシングをすることで毛艶が良くなり、抜け毛予防にも繋がります。
平均寿命は12〜14歳前後
ピットブルの平均寿命は一般的に12〜14歳前後です。
闘犬として命を落とすことが多かったため、その事情を含めると8〜14歳前後と言われますが、現代で普通に飼育される場合は12〜14歳程で、平均的と言えます。
健康な食事、十分な運動、そして定期的な獣医の診察でさらに長生きできるので、普段から興奮させないように穏やかに過ごさせてあげると良いでしょう。
性格は明るく無邪気で飼い主に忠実だが獰猛な一面もある
ピットブルの性格は、一般的には明るく無邪気で、飼い主に対して忠実で愛情深いです。
しかし、やはり闘犬の血を引いているので獰猛な一面があります。
報告された事故では、飼い主を守るために噛み付いたり、不審者への警戒心から獰猛さを引き起こしています。
リーダーと認めた飼い主以外には牙をむく性格であるとも言えるので、同じ家の中にいる家族でも注意が必要な場合があります。
しつけの難易度は高い犬種
ピットブルは一般的にしつけの難易度が高いとされる犬種です。
力強い強靭な肉体と運動量から、なかなか運動の時間が取れない方にはおすすめできません。
ピットブルは子犬の時から力が溢れているので、興奮し出したら大柄な大人でも興奮を抑えるのは難しいです。
幼少期からしっかりとしつけのトレーニングを行い、誰がリーダーかをはっきりさせた従順関係を認識させることで、安全に飼うことができます。
ピットブルは危険と言われることに関するよくある質問
ピットブルが危険だと言われることに関する、よくある質問に関してご紹介します。
ピットブルの飼育は日本で禁止されている?
ピットブルは日本では禁止されていないため飼育が可能です。
実際に日本でピットブルと生活している人はいますし、SNSでもピットブルとの生活をアップしているのを見かけることがあります。
ただし、都道府県によってはピットブルを「特定犬」として檻の中で飼うことのみ許可しているところもあります。
具体的な規制は住んでいる地域によって異なりますので、飼育を検討する場合は、地元の動物愛護センターや自治体の条例を確認し、適切な手続きを行うことが重要です。
初心者がピットブルを飼うのはおすすめしない?
ピットブルはしつけをするのが難しい犬種で、初心者がピットブルを飼うのはおすすめしません。
ピットブルは子犬の時から力強く、活発で興奮しやすい性格を持つ犬種であり、しっかりとしたしつけと社会化が必要です。
初心者がピットブルを飼う際には、犬のトレーニングや行動の理解に熟知していることが重要です。
適切なトレーニングやケアができる飼い主にとっては素晴らしいペットとなりますが、トレーニングが確実になされていないと興奮した時に手がつけられず、事故につながる場合が考えられるので、慎重に検討し、責任を持って飼育することが必要です。
ピットブルは多頭飼いに向いていない?
ピットブルは、個体差はありますが多頭飼いには向いていない犬です。
多頭飼いは闘争本能がある犬種には向いていないとされ、多頭飼いをすると犬同士が喧嘩になり怪我をさせてしまう危険性があります。
特にピットブルは、闘犬として攻撃性に攻撃性を重ねた犬種として誕生したので、完全に興奮した状態だともはや誰にも止められません。
過去には多頭飼いをして他の犬を噛み殺してしまった悲しい事件も報告されています。
ピットブルは完全にトレーニングされた状態で、リーダーと認めた飼い主と1対1で暮らすのが最も向いていると考えられます。
土佐犬とピットブルどっちが強い?
闘犬については現在様々な国で禁止されていますが、土佐犬も闘犬として有名な犬の一つです。
一概には言えませんが、ピットブルの方が強いという説が有力です。
ピットブルと土佐犬では戦ってきた試合のルールが異なり、ピットブルはルールなしのもはや無法状態でやってきたのに対し、土佐犬は細かいルールが定められ、生死をかけた争いはしません。
そういう意味では最後まで闘わせた場合、ピットブルの闘うという本能的な闘争心が勝つのではないかと考えられます。
土佐犬の力が弱いということではなく、それだけピットブルが歴史的に過酷な状況であったということです。
ピットブルを飼ってる芸能人は?
ピットブルを飼っている芸能人を3人ご紹介します。
- ダルビッシュ有さん(野球選手)
- 藤原喜明さん(プロレスラー)
- 堀口恭司さん(総合格闘家)
その他ピットブルを飼っているYouTuberや偉人についてはこちらの記事も読んでみてください。
ピットブルを飼っている芸能人!なぜ飼うのか・規制・危険性・後悔
ダルビッシュ有さん(野球選手)
ダルビッシュ有さんは、野良犬で殺処分間際だったピットビルを引き取り2年間共に過ごしました。
ピットブルのセイジくんは、2019年に多臓器不全で亡くなったとインスタグラムで公表されています。
あのまま殺処分されていたら2年前に亡くなっていたはずのセイジ、幸せな時間を過ごしていたのだと感じます。
藤原喜明さん(プロレスラー)
プロレスラーの藤原組長こと藤原喜明さんも、ピットブルを17年間飼っていました。
元々は犬に噛まれたトラウマから犬嫌いでしたが、奥様が買ってきた柴犬をきっかけに犬好きになったとか。
ピットブルのマックスくんへの藤原さんの溺愛っぷりはすごいもので、マックスくんは17年もの長生きを遂げたようです。
堀口恭司さん(総合格闘家)
総合格闘家の堀口恭司さんもピットブルを飼っています。
2021年3月にピットブルのロイくんを飼い始めたとSNSで公表しています。
ロイくんとのYouTubeが大人気で、堀口選手の溺愛っぷりが見てわかります。
ロイくんの成長や生活が見えるのでファンが大勢いるようです。
ピットブルを飼うにはしっかりとしたしつけが必要
今回なぜピッドブルが危険だと言われているのか、その理由とピットブルの特徴について解説しました。
今回の記事のまとめです。
- 闘犬として生み出された犬種だから
- がっちりとした体型で強そうだから
- 過去に事故や事件を起こしているから
- 一部の国や地域で飼うことを禁止されているから
- 平均的な体高は45〜55cm前後
- 平均的な体重は15〜35kg前後
- 被毛はダブルコートが多い
- 平均寿命は12〜14歳前後
- 性格は明るく無邪気で飼い主さんに忠実だが獰猛な一面もある
- しつけの難易度は高い犬種
- ピットブルの飼育は日本で禁止されていない
- 初心者がピットブルを飼うのはおすすめしない
- ピットブルは多頭飼いに向いていない
- 土佐犬とピットブルではピットブルの方が強い説が有力
- ピットブルを飼ってる芸能人
ピットブルが危険と言われているのは、その歴史的背景や実際に起こった事件や事故からだと考えられます。
ですが悲しい事故は一概にピットブルだけのせいではなく、飼い主のトレーニングや知識不足が原因だったとも言えます。
ピットブルは攻撃性のある犬種ではありますが、飼い主の厳格なトレーニングと管理によって一生のパートナーになることもできます。
ピットブルを飼うなら、彼らの性格や習性などをよく理解した上で、家にお迎えすることを検討してください。
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