愛する家族であるわんちゃんに、なるべく手作りでご飯やおやつをあげたい方は多いかと思います。
しかし、わんちゃんのご飯やおやつに調味料を使って味付けする訳にはいきません。
そこで天然で味のある素材を探すと真っ先に思い浮かぶのが昆布なのでは無いでしょうか?
今回はそんな昆布をわんちゃんに与えていいのか、与えるメリットやデメリットについてまとめました!
是非最後までご覧ください!
犬に昆布を与えてもいい
結論から言うと、犬に少量の昆布を与えるのは問題ありません。
量については次の見出しで解説しています。
昆布は食物繊維やカリウム、カルシウム、ヨウ素、ビタミンA、B2などを豊富に含む高栄養食材です。
しかし犬に与えるには上限がありますので、量や与え方を守りながら様子を見て適宜与えてあげましょう。
犬に昆布を与えてもいい量
犬に昆布を与えてもいい量は、犬のサイズにより異なります。
- 小型犬
- 中型犬
- 大型犬
の3つのサイズに分けて、解説します。
小型犬
大体1kgにつき0.1gが目安と考えると良いので、体重10kgまでの犬で「乾燥昆布1.0g」までが妥当でしょう。
中小型犬
体重11〜25kgまでの犬で「乾燥昆布2.5g」までが妥当でしょう。
大型犬
体重26〜40kg以上の犬では「乾燥昆布は4.0g」まで、それ以上の犬も「体重×0.1g」が目安です。
犬への昆布の与え方
犬への昆布の与え方のポイントは、下記の二つです。
- 水で柔らかくしてから与えよう
- 小さく切ってから与えよう
水で柔らかくしてから与えよう
昆布は、乾燥状態のままでは固くてわんちゃんの口内や食道を傷つけてしまう可能性があります。
生昆布の場合は大丈夫ですが、乾燥昆布の場合はしっかりと水で戻してから与えるようにしましょう。
小さく切ってから与えよう
昆布は小さく切って与えるようにしましょう。
大きいままでは喉に詰まらせてしまう危険性があります。
犬に昆布を与える際の注意点
犬に昆布を与える際の注意点は、下記の通りです。
- 子犬には与えない方が良い
- 味付けされている昆布は与えてはいけない
- 消化しづらいので与えすぎはNG
- 乾燥した状態では与えてならない
子犬には与えない方が良い
昆布には水溶性食物繊維が豊富に含まれます。
食物繊維の摂りすぎは消化不良を起こす可能性がありますので、消化器官が未発達の子犬には適さないでしょう。
またタンパク質や糖質のエネルギー利用効率も低下させてしまいます。
この事からも、たくさんのエネルギーが必要な子犬期にはあまり摂取すべきではないのです。
子犬期には昆布そのものをあげるのではなく、昆布で取った出汁をつかうなど工夫をしてあげると良いでしょう。
味付けされている昆布は与えてはいけない
味付けされている昆布は、犬にとって毒となりえる人工甘味料を使っている可能性があります。
またそのように味付けされたものは保存料も使われている可能性がありますので、与えないようにしましょう。
消化しづらいので与えすぎはNG
昆布にはフコダインやアルギン酸などの食物繊維が豊富に含まれています。
その量は乾燥重量の約10%にも及ぶのです。
犬の食物繊維の摂取上限料は全体のカロリー数の5%なので、摂取量は気を付ける必要があります。
食べ過ぎてしまうと消化不良をおこし、下痢や嘔吐を引き起こしてしまう可能性があるので気をつけるようにしましょう。
乾燥した状態では与えてならない
乾燥したままの状態で昆布を食べてしまうと、先にも述べたように口や喉を痛めてしまう可能性があります。
また乾燥昆布の戻し率は約3倍です。
乾燥の状態のまま食べると体内で水分を吸って膨らみ、下痢や嘔吐の危険性があります。
必ず水で戻してから小さく刻んで所定量以上は与えないように気をつけましょう。
犬に昆布を与えることのメリット・効果
犬に昆布を与えることのメリットについて解説します。
メリットは以下の3つです。
- 整腸作用が期待できる
- ヨウ素が甲状腺ホルモンの働きを良くしてくれる
- コレステロールを低下させてくれる
整腸作用が期待できる
先にも述べたように、昆布の粘り成分であるフコダインやアルギン酸は水溶性食物繊維の一種です。
水溶性食物繊維はその高い保水率で便を柔らかくし、体内を通りやすくしてくれるます。
そのためお通じの改善が期待できるのです。
また水溶性食物繊維はビフィズス菌などの善玉菌を増やしてくれるため、腸内環境の改善が期待できます。
便秘で悩んでいたり、消化器官が弱く食が細いわんちゃんには嬉しいですね!
ヨウ素が甲状腺ホルモンの働きを良くしてくれる
昆布にはヨウ素が100gあたり170mgも含まれます。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの原料であり、健全な内臓器官の成長を助けてくれるでしょう。
またヨウ素は爪や被毛を美しく保つ効果も期待できますので、適量であれば常日頃摂取したい栄養素です。
ただし甲状腺機能亢進症のわんちゃんは甲状腺ホルモン量を調節する必要があります。
これに当てはまる場合は必ずかかりつけ医と相談するようにしましょう。
コレステロールを低下させてくれる
犬も人間と同じように肥満や老化により動脈が固くなってしまうことがあります。
それが悪化すると、徐々にコレステロール等の中性脂肪を体外へ排出しにくくなってしまうのです。
食物繊維にはこの排出機能を維持し、コレステロールの体内への吸収を妨げる働きがあります。
そのためコレステロールが溜まりにくい身体にしてくれるでしょう。
犬と昆布に関するよくある質問Q&A
犬と昆布に関するよくある質問について、回答していきます。
よくある質問は、下記の通りです。
- 犬に「昆布だし」は与えても大丈夫?
- 犬に「おしゃぶり昆布」は与えても大丈夫?
- 犬に「乾燥昆布」は与えても大丈夫?
- 犬に「とろろ昆布」は与えても大丈夫?
- 愛犬の体臭が昆布の匂いがするのですがどうすればいいですか?
犬に「昆布だし」は与えても大丈夫?
与えても大丈夫です。
調味料などが使えない犬のご飯づくりの際に昆布出汁を与えるのはとても有効な手段です。
昆布出汁は昆布の表面をサッと布などで拭いた後、水に10分ほど浸漬し、強火で沸騰させてから1分ほど経ったら取り出して完成です。
是非挑戦してみてください!
犬に「おしゃぶり昆布」は与えても大丈夫?
おしゃぶり昆布は、メーカーによりますが砂糖や酢などが大量に使われている可能性がありますので、与えないようにしましょう。
犬に「乾燥昆布」は与えても大丈夫?
乾燥昆布は前述の通り、口内を傷つける可能性があります。
また、体内に入ったあと膨らんで下痢や嘔吐をする可能性もありますので、与えないようにしましょう。
犬に「とろろ昆布」は与えても大丈夫?
とろろ昆布は味付けに砂糖やはちみつ、または人工甘味料が使われている可能性が高いので、犬には与えないようにしましょう。
愛犬の体臭が昆布の匂いがするのですがどうすればいいですか?
犬の獣臭はしばしば昆布のような海藻系の匂いがすることがあります。
これは皮膚や手足に着いている雑菌が汗や水に濡れて磯臭く感じる事が理由と考えられます。
愛犬の体臭がきつく感じられる時はシャンプータオルでこまめに足の指の間まで吹いてあげたり、シャンプーをしてあげると良いでしょう。
まとめ
昆布は、人間にとっても犬にとっても良い面が沢山あります。
しかし高栄養すぎる故に摂取する際に気を付けるべき所が何点かあるのです。
量や与え方さえ守れば、わんちゃんの体調の不安なども解決してくれる頼もしい味方になってくれるでしょう。
是非日々のご飯やおやつに活用してみましょう!