犬のしつけは誰のため?
「やっぱり犬はしつけをした方が良いですか?」と、よく尋ねられます。
「どうでしょうね?」と、こたえたくなってしまう私は別にイジワルではありません。
犬のしつけとは?
私は、自分が犬との暮らしを120%楽しむためのルールを教えることだと思います。
ファミリーの一員が増えて新しいルールを作ったり、それをみんなで守るために努力したりするのって、絶対に楽しいと思います。
まず、自分の愛犬にはしつけが必要か?考えてみて下さい。
たとえば、愛犬がとっても凶暴で家族のみんなや他人に噛みついても、
留守番している間中、大声で吠えまくっていても、
ベッドやソファーにおしっこをひっかけまくったり、リビングでうんちをしたりしても
リードを引っ張られて、転んで何度も骨が折れちゃったりしても、
それでも飼い主が「これは問題だ・・・」と感じなければしつけは不要だと思うのです。
というか、しつけはすでに完了しているのだと思います。
もし、愛犬の吠える声でご近所とトラブルになりそうになったり、
犬に引っ張られて怪我をするのはまっぴらゴメンだったり、
やっぱりリビングでうんちはして欲しくなかったり
愛犬の行動に、少しでも問題を感じるようであれば
その場合は「要!しつけ」です。しつけの必要がありますね。
すでに飼っている犬に問題行動を感じた場合は「しつけのし直し」となります。
これから育てるわんこに自分の要望があるなら「Let’s しつけ」です。
なので、しつけをしようと思ったときに一番大切なことは「自分たちの要望・希望・目標」をしっかりと決めることです。
まずは、絶対にここからです。
こうなってくれたらいいな~。ああしてくれると嬉しいな~。と、目標が曖昧な場合、結果もやはり曖昧になりがちです。
問題のほとんどは「直る」と信じています。
ただ、飼い主さんの目標が定まっていない場合には何をするにも時間がかかってしまうし、結果も緩やかで終わります。
それから、直る!とか良くなる!と信じていない場合、
「本当に良くなるのかなぁ~。この犬。。」といった具合の場合もやはり結果は出にくいです。
いや、正直に言ってしまうと、結果出ませんね。
しつけの方法はさまざまです。これから、色々と紹介していきたいと思います。
ただ、その前に自分の思い描く、この愛犬との暮らし。
朝起きてから眠るまで、家族に犬がいる暮らしを深く想像し、パートナーの理想の行動を思い描いて、それに期待して下さい。
そして家族のルールを決定して下さい。
そこから、色々なことがはじまります。
少し忙しいかも知れないけれど、少しエネルギーを使うかも知れないけれど、きっと、楽しくなりますよ。
犬のしつけは、自分たちのため。としっかりと意識して毅然とした態度で接するべきでしょう。
自分たちのために取り組むことで、犬の命も守られます。それは愛犬のためにもなると言って良いでしょう。
「やっぱり犬はしつけをした方が良いですか?」という質問は、ちょっぴり・・・いえ、かなりの愚問です^^
それは、あなたが決めることです。と、いうのが大正解だと私は思います。
ドッグトレーナー 金倉高志