大型犬・超大型犬の種類や特徴まとめ！性格や寿命、飼い方のポイントも紹介

大きな体と高い知能で、飼い主さんの頼れるパートナーとなる大型犬。

温厚で優しい印象があり、家族に向かえるなら絶対大型犬！と決めている方もいることでしょう。

ただ、ひとくくりに大型犬といっても犬種ごとに様々な個性があり、飼いやすさにも差があるものです。

この記事では大型犬の種類と、それぞれ犬種の性格や寿命といった特徴についても、分かりやすく紹介していきます。

ワンちゃん飼い方のポイントも解説していますので、ぜひ目を通してみてくださいね。

大型犬の定義

 

よくある「小型犬」「中型犬」「大型犬」というくくりには明確な定義がありません。

JKC（ジャパンケネルクラブ）やAKC（アメリカンケネルクラブ）等の国際畜犬連盟に加盟する団体では世界共通の基準を設けてはいるものの、「小型犬」「中型犬」「大型犬」のような分類はされていないのです。

ただ一般的には成犬体重10㎏未満の犬を「小型犬」、25㎏未満を中型犬、25㎏以上を「大型犬」と呼ぶことが多いです。

また「超小型犬」は成犬体重4㎏未満の犬種、超大型犬は体重40㎏以上の犬種を指すことが多いですね。

犬の体格の基準
超小型犬	～4㎏
小型犬	4～10㎏
中型犬	10～25㎏
大型犬	25㎏～40㎏
超大型犬	40㎏～

ゴールデン・レトリーバー

体重	29～34㎏
体高	58～61㎝
体格	大型犬
平均寿命	10～14歳
販売価格	15～50万円
原産国	イギリス

ゴールデン・レトリーバーといえば、ブラウン～ホワイト系の毛とたれ耳が特徴です。

洞察力があり賢い犬種ですが、他のレトリーバー種に比べると精神的にやや幼い所があります。

遊びが大好きでよくはしゃぐので、子どもの遊び相手にもなれるでしょう。

ラブラドール・レトリバー

体重	30～36㎏
体高	56～62㎝
体格	大型犬
平均寿命	10～15歳
販売価格	15～50万円
原産国	イギリス

ラブラドール・レトリバーは知性と順応能力が高く、優しい性格をしています。

日本では特に人気のある大型犬の犬種ですね。

家族には愛情深く、知らない人や他の動物に対しても攻撃的なことはめったにしません。

多頭飼いや犬以外の動物を一緒に飼いたい場合にもおすすめですよ。

ただ抜け毛は多めなので、しっかりとブラッシングをしてあげてください。

フラット・コーテッド・レトリーバー

体重	27～36㎏
体高	59～62㎝
体格	大型犬
平均寿命	10～13歳
販売価格	20～35万円
原産国	イギリス

フラット・コーテッド・レトリーバーは、ゴールデンやラブラドール等の他のレトリーバー種よりもややコンパクトな骨格をしています。

性格は明るく陽気で、飼い主さん以外の人や犬にもフレンドリーに接します。

レトリーバー種の中でも身軽で軽快に動くことができ、元気に遊ぶことが大好きなわんちゃんです。

シベリアン・ハスキー

体重	21～28㎏
体高	54～60㎝
体格	大型犬
平均寿命	12～15歳
販売価格	15～40万円
原産国	アメリカ

シベリアン・ハスキーは極寒の環境でそり犬として活躍していた犬種です。

寒さに耐えるための分厚い下毛とピンと立った耳、凛とした顔立ちが特徴ですね。

そり犬として人間と生活していた期間が長いこともあり、社会性が強いです。

攻撃的な反抗をすることも少なく、明るく前向きな性格をしていますよ。

サモエド

体重	16～30㎏
体高	54～60㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～14歳
販売価格	30～50万円
原産国	ロシア（シベリア）

サモエドは全身を覆う白くてフワフワな毛が特徴ですね。

口を開けた表情が笑顔に見えることも有名で、この表情は「サモエドスマイル」とも呼ばれています。

サモエドは温和で社交的な性格です。

人が好きで人見知りもしないため、どんな人とも仲良くなります。

我慢強さも併せ持っているので、しつけにもそれほど苦労しないでしょう。

秋田犬

体重	35～50㎏
体高	61～67㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～15歳
販売価格	10～30万円
原産国	日本

秋田犬は日本原産の大型犬種で、大きな個体では50㎏にもなることから、超大型犬に分類されることもあります。

忠犬ハチ公のエピソードでも有名なように、忠誠心が強く愛情深い性格です。

元は猟犬や闘だったこともあり、勇敢な反面頑固なところも。

子犬の時からしっかりと社会化を行っておくことが大切です。

土佐犬

体重	90～91㎏
体高	60㎝前後
体格	超大型犬
平均寿命	10～12歳
販売価格	10～50万円
原産国	日本

土佐犬は大きい個体だと100㎏を超えることもある、日本原産の超大型犬です。

飼い主さんに対しては従順ですが、他人や他犬に対してはなかなか心を許しません。

縄張り意識が強いため、番犬として非常に優秀です。

チャウチャウ

体重	18～27㎏
体高	48～56㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～14歳
販売価格	25～45万円
原産国	中国

チャウチャウはたれ目とやや短い鼻、顔周りのボリュームのある毛並みが特徴です。

青い舌を持つ珍しい犬種としても知られていますよ。

余り依存しない性格で、飼い主さんの指示には従順ですがしつこくされるのを好まないところがあります。

とにかく毛量が多いので、定期的なトリミングが欠かせません。

毛玉もできやすいのでお家でもこまめにケアしてあげましょう。

ドーベルマン

体重	29～41㎏
体高	66㎝前後
体格	大型犬
平均寿命	11～15歳
販売価格	15～30万円
原産国	ドイツ

ドーベルマンは警察犬のイメージが強いことから凶暴な印象を持たれがちですが、実はフレンドリーで落ち着いた性格をしています。

人が好きで甘えん坊なところがあるので、イメージとのギャップを感じる方は多いかもしれませんね。

さすが警察犬として活躍するだけあって、運動能力が高く運動欲求も高いです。

お散歩はできれば毎日2回行い、たまには難易度の高いトレーニングに一緒に取り組んでみるのもおすすめですよ。

ドーベルマンは怖い？危ないのかや飼うのが難しい・大変な理由

ダルメシアン

体重	27～32㎏
体高	56～61㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～13歳
販売価格	20～50万円
原産国	クロアチア・ダルメシアン地方

ダルメシアンといえば、白地に黒の斑点模様が印象的ですね。

あの有名な「101匹わんちゃん」に出てくる犬種としても知られています。

走ることが大好きなので、散歩やドッグランなどに頻繁に連れて行ってあげましょう。

ただし人見知りが強いため、知らない人や知らない犬に対しては警戒してしまうところがあります。

またダルメシアンは先天的な聴覚障害が多い犬種でもあり、全体の20％が両耳、または片耳に障害を持っているとも言われています。

スタンダード・プードル

体重	16～25㎏
体高	45㎝～
体格	大型犬
平均寿命	12～14歳
販売価格	20～70万円
原産国	フランス

体高45～60㎝程のプードルを「スタンダード・プードル」と呼び、体重的には中型犬として扱われることもあります。

プードルは犬の中でも頭がよく、知的な犬種です。

活発で従順な性格でもあり、家庭犬として理想的な要素を全て備えているといって過言ではありません。

家族には愛情深く、他人や他の犬に対しても友好的です。

運動欲求は強い方なので、お散歩は1日1時間はしてあげましょう。

グレート・デーン

体重	46～54㎏
体高	70～80㎝
体格	超大型犬
平均寿命	6～9歳
販売価格	25～65万円
原産国	ドイツ

グレート・デーンは大きな体に優しい心を備えた、ドイツ原産の超大型犬です。

猟犬としての強さを持ちながら控えめな性格であり、飼い主さん以外の人にも気を遣って接することができますよ。

一見怖そうな印象を持たれることが多いですが、温和で友好的です。

残念ながら寿命は犬の中でもあまり長くなく、6～9年程といわれています。

ボルゾイ

体重	34～47㎏
体高	75～85㎝
体格	大型犬
平均寿命	8～11歳
販売価格	10～35万円
原産国	ロシア

ボルゾイは流線型のしなやかな骨格と優雅なたたずまいが印象的な犬種です。

オオカミ狩りの犬種として活躍していたこともあり、狩猟本能が強く小動物等を見ると追いかけようとします。

犬以外にも小さな生き物をお家で飼っている方は注意しましょう。

運動欲求が非常に強いので、お散歩だけでなく一緒にスポーツをして楽しみたいという方に合っています。

ジャーマン・シェパード・ドッグ

体重	30～41㎏
体高	61～66㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～13歳
販売価格	15～35万円
原産国	ドイツ

ジャーマン・シェパード・ドッグは、筋肉質な体と立ち耳が特徴の犬種ですね。

非常に知能が高く洞察力にも優れているため、人とのコミュニケーションが得意です。

忠誠心も強く勇敢で、飼い主さんや家族を守ろうとする優しさもあります。

活発で運動も大好きですが落ち着きもあって、精神的な能力の高さを感じられます。

グレート・ピレニーズ

体重	50～60㎏
体高	65～81㎝
体格	超大型犬
平均寿命	9～12歳
販売価格	25～65万円
原産国	フランス

グレート・ピレニーズは大きな体でも俊敏な動きができる、フランス原産の超大型犬です。

元は番犬や牧羊犬として活躍していた犬種で、防衛能力や運動能力が高い傾向にあります。

仲間意識が高いので、屋内で飼い主さんと過ごす時間も大切。

群れで過ごしてきた犬種なので、一人でのお留守番はあまり得意ではありません。

セント・バーナード

体重	50～91㎏
体高	61～70㎝
体格	超大型犬
平均寿命	7～10歳
販売価格	20～60万円
原産国	スイス

セント・バーナードはしっかりとした骨格からなる大きな体とたれ耳が特徴の超大型犬です。

アニメ「フランダースの犬」や「アルプスの少女ハイジ」にも登場する犬種としても知られていますね。

正確はおっとりとしていて優しく、我慢強くもあります。

知能も高く自分で考えることができるため、飼い主さんの考えを察して行動することもできる賢い犬種です。

バーニーズ・マウンテン・ドッグ

体重	36～45㎏
体高	64～70㎝
体格	大型犬
平均寿命	7～11歳
販売価格	20～60万円
原産国	スイス

バーニーズ・マウンテン・ドッグといえば白・黒・茶の3色からなるトライカラーが印象的ですね。

ウェーブのかかった毛並みと垂れた耳が可愛らしい大型犬種です。

落ち着いた性格をしていますが、運動は大好きでよく動きます。

感受性が高くシャイなところがありますが、一度打ち解けると非常に愛情深く子どもにも優しく接してくれますよ。

アフガン・ハウンド

体重	23～27㎏
体高	64～74㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～14歳
販売価格	15～45万円
原産国	アフガニスタン

アフガン・ハウンドはなんと言っても、大型犬には珍しい引きずるほどの長毛が特徴です。

古代の犬種として知られており、視覚で獲物を捕らえて狩りをする狩猟犬でした。

元々人に指示されて動く犬種ではなく、自分で狩りをし自分で考えて行動する独立心の強い犬です。

そのためしつけの難易度は高く、上級者向けということができます。

オールド・イングリッシュ・シープドッグ

体重	30㎏前後
体高	61㎝前後
体格	大型犬
平均寿命	9～12歳
販売価格	25～45万円
原産国	イギリス

オールド・イングリッシュ・シープドッグは、目が隠れてしまうほどの顔周りの長い毛と、全体的にボリュームのある毛並みが印象的です。

人とのコミュニケーションが好きで理解力も高いので、しつけにはあまり苦労しないでしょう。

家畜追い犬として活躍する犬種でもあるので運動は大好きですが、人と触れ合うもの好きなのでお家でかまってあげる時間も大切にしましょう。

サルーキ

体重	20～25㎏
体高	58～71㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～14歳
販売価格	15～35万円
原産国	中東

サルーキは、すらっと長い首に小さな頭、程よく筋肉質でしなやかな体が特徴です。

基本的には友好的な性格で、落ち着きと余裕があります。

一方依存する性格ではないので、人や犬に媚びたり甘えたりということは少ないでしょう。

品のある雰囲気に同じように、性格は繊細で少し頑固なところもあります。

ニューファンドランド

体重	68㎏前後
体高	71㎝前後
体格	超大型犬
平均寿命	7～11歳
販売価格	15～45万円
原産国	カナダ

ニューファンドランドはカナダ原産の超大型犬種です。

性格は落ち着いていて温厚です。

甘えん坊でフレンドリーなので、飼い主さん以外にも友好的に接し、人見知りしません。

頻繁にドッグランに連れていくまでは必要ないですが、一日2回は散歩に連れて行ってあげると良いでしょう。

アイリッシュ・セッター

体重	25～30㎏
体高	61～69㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～14歳
販売価格	20～40万円
原産国	イギリス

アイリッシュ・セッターは陽気で活動的な家庭犬として愛されるイギリス原産の犬種です。

大型犬の中では比較的コンパクトな体格ですね。

性格は穏やかで人懐っこいので、他の犬や子どもとも仲良く過ごすことができますよ。

現代でも猟犬として活躍するほどタフな犬でもあるので、運動欲求を満たしてあげられるようなアクティブな飼い主さんならより相性が良いですね。

ワイマラナー

体重	30～40㎏
体高	59～70㎝
体格	大型犬
平均寿命	11～14歳
販売価格	15～35万円
原産国	ドイツ

ワイマラナーは艶のあるグレーの毛並みが特徴の、ドイツ原産の大型犬です。

知能が高く自分で考えることができるため、猟犬として活躍してきた犬種ですね。

飼い主には従順ですが、それ以外の人にはあまり興味を示さないワンオーナータイプの性格です。

そのためワイマラナーの運動欲求を満たしてあげられるくらいアクティブな飼い主さんなら、相性がいいですね。

飼いやすい大型犬の種類

大型犬の中でも特に飼いやすいとされるのは、下記のような犬種です。

• ゴールデン・レトリーバー
• サモエド
• スタンダード・プードル

明るくおおらかな性格で人や他の犬にも友好的な子が多いのがこれらの犬種です。

人好きでコミュニケーションが得意なので、飼い主さんの指示もしっかりと理解してくれます。

しつけに苦労することが少なく、初心者にも飼いやすい犬種と言えますよ。

飼うのが難しい大型犬の種類

散歩∩^ω^∩♪
16℃位かなぁ〜🌸
桜散り始めたよー🌸🌸
金曜日、お疲れ様でした〜っ♪#サルーキ pic.twitter.com/WU832DOPf5

— らぴぁん (@rapianchu) April 22, 2022

大型犬の中でも比較的飼うのが難しいとされるのは、下記のような犬種です。

• サルーキ
• アフガン・ハウンド

独立心が強く人に媚びない性格の犬種です。

非常に賢く自分で考えて行動できる力があるだけに、命令されたりしつこくされることをあまり好みません。

しつけが難しいため上級者向きの犬種ということができます。

大型犬を飼う時のポイント

大型犬を飼う時に共通する注意点や、知っておくべきポイントについて紹介します。

• 散歩は最低1時間
• 屋外も可だが屋内がおすすめ
• 食事量を把握してから飼うこと

散歩は最低1時間

大型犬の多くは狩猟犬や牧羊犬として活躍するほどのタフさを持っています。

基本的に運動欲求が強く、運動不足になると市とレスが溜まって問題行動につながりやすくなります。

最低でも1日1時間は散歩に連れていき、出来れば定期的にドッグランなどで思いっきり走らせてあげましょう。

仕事が忙しくなかなか時間をつくれない、毎日散歩に連れていける自信がないという方は、本当に大型犬を飼えるのかをもう一度よく検討してみましょう。

場合によっては必要運動量の少ない小型犬も選択肢に入れてみてはどうでしょうか。

犬の散歩回数の目安は？時間・距離や歩かない原因も解説

屋外も可だが屋内がおすすめ

大型犬屋外で飼うイメージもありますが、基本的には屋内で一緒に過ごすのがおすすめです。

屋外ではコミュニケーションの機会も減りますし、ワンちゃんの体調の変化にも気付きにくくなりますからね。

そうなるとお家の中にも大型犬が過ごすことを想定した広いスペースが必要です。

体の大きな大型犬は、その分必要な生活空間も大きいです。

圧迫感を感じてストレスを溜めないためにも、大型犬を迎えられるだけの十分なスペースがあるのかをよく確認してみましょう。

食事量を把握してから飼うこと

大型犬はその体格からもわかるように、ごはんをたくさん食べます。

どんなごはんをあげるかにもよりますが、小型犬と比べて圧倒的に食費がかかることは間違いありません。

どんなごはんをどれくらいあげて、毎月いくらほどかかるのかをあらかじめシミュレーションしてみてください。

後で予想以上にかかると知って家計を圧迫しないためにも、とても大切なことです。

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家族に迎える前に、ワンちゃんの個性をよく理解しよう

大型犬の種類とそれぞれの犬種の特徴について紹介しました。

一言に大型犬といっても、見た目や性格等の特徴は様々です。

ワンちゃんを家族に迎える際には、お家の環境や飼い主さんがかまってあげられる時間等も考慮する必要があります。

これから大切な家族としていい関係を築いていけるよう、ワンちゃんの特徴をしっかりと理解してから検討するようにしましょう。