犬ににんにくは与えてはいけない!危険な理由や食べた時の対処法

犬ににんにくは与えてはいけない!危険な理由や食べた時の対処法 犬の食べ物

「にんにくって健康食品にも入ってるし、犬に与えて大丈夫?」

「与えるなら加熱しなきゃダメ?生だと危険?」

といった犬ににんにくを与えていいか調べているそこのあなた。

結論ですが、犬ににんにくは与えてはいけません。

にんにくには、犬に有害な成分が含まれているからです。

与えると、最悪の場合死に至ります。

この記事では、以下の内容について説明します。

  • にんにくを与えてはいけない理由
  • にんにくに含まれる危険成分
  • 食べてしまった時の対処法
  • 犬が食べると危険な摂取量
  • 病院に連れて行くべき判断基準

にんにくの危険性を把握しておきたい方は、必見の内容です。

にんにくを犬に食べさせてはいけない

にんにく

結論から言うと、犬ににんにくを与えてはいけません。

犬に有害な成分が入っているからです。

にんにくはネギ属の食べ物。

玉ねぎやネギと同様、食べると中毒症状を起こします。

海外では、焼きにんにくを食べた犬が以下の症状を引き起こした事例もあります。

  • 嘔吐
  • 尿の変色

にんにく自体が、日本で人間に食べられるようになったのは1945年前後。

人間も昔から口にするような食べ物ではありませんでした。

加熱しても生でも与えてはいけない

「加熱したら、危険成分もなくなるんじゃないの?」

と思うかもしれませんが、加熱しても与えてはいけません。

加熱しても危険な成分は、分解されないからです。

熱を通しても、にんにくは犬に有害なまま。

にんにくを間接的に与えるのもNG。

たとえば、にんにくと一緒に調理した料理。

にんにくの有害な成分が溶けだしている可能性があります。

一度にんにくと混ざってしまったスープなどは与えないでください。

にんにくを食べていなくても、非常に危険です。

犬がにんにくを食べることによる危険性

犬 与えてはいけない食べ物

犬にとって、にんにくの危険な成分は「有機チオ硫酸化合物」。

有機チオ硫酸化合物は、玉ねぎにも入っている。

にんにくより、玉ねぎの方が多く含まれています。

有機チオ硫酸化合物を摂ると、溶血性貧血を引き起こします。

この化合物は粉砕されたのち、化学物質を形成します。

形成された化学物質の名前は、チオスルフィン酸アリシン。

アリシンは赤血球を傷つける危険物質で、症状が起きる原因の元。

多量に摂れば、当日中に症状が起きます。

少量を摂取した場合、症状が現れないか、数日後に現れる場合もあります。

犬がにんにくを食べることにより現れる症状

にんにくを食べることで現れる症状

にんにくを食べることで現れる可能性のある症状は、以下の通りです。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 元気不振
  • 血尿
  • 貧血
  • 舌の色が変色する(白くなる)
  • 黄疸
  • 接触性皮膚炎
  • 偽喘息発作
  • 意識が朦朧とする
  • 肝機能の低下

この中でも症状が深刻と言えるのは、

  • ふらつき
  • 意識が朦朧としている

にんにくを摂り入れると、最悪の場合は死に至ることも。

にんにくの危険な摂取量と対処法

にんにく

以下の内容に分けて、説明します。

  • 少量の場合の対処法
  • 致死量と致死量を食べたときの対処法

少量をなめた・食べたなら様子を見ていい

  • 少しなめてしまった
  • 少し食べてしまった(かけら程度)

これらなら様子を見ても良いです。

ただし症状が出る可能性もあるので、目を離さないでください。

異常が少しでもみられるなら、病院へ連れていきましょう。

初期症状は、貧血や嘔吐などが見られるでしょう。

ちなみに、犬用のドッグフードやサプリメントにもにんにくは混ざっています。

大量にではなく、ほんの少し程度なら何も起きない可能性が高いです。

体重1kgあたり10g以上食べると危険

犬の体重1kgあたり、10g以上から危険です。

1kgあたり、10~30g程度で中毒症状が起きると言われています。

にんにくの標準サイズの重さは、以下の通りです。

にんにくの部位 重さ
1個(まるごと一つ) 60~85g
1片 10~15g

にんにく1片の重さは10g~15gです。

5kgの犬であれば、1片を3個程度食べたら危険です。

にんにくにも小さいものと大きいものがあります。

個体差もあるので、危険量に近い量を食べたなら病院へ連れていきましょう。

にんにくを食べたときの自宅でできる応急処置はない

にんにくを食べちゃったらどうすればいいの?

自宅でできる応急処置はないので、すぐに病院へ連れていきましょう。

自宅で吐かせようとしては、いけません。

素人が薬をつかって、自力で吐かせようとすると、悪化させる可能性もあります。

無理やりすると、吐かせようとしてはいけません。

病院へ連れて行って以下のことを、医師に伝えてください。

  • いつ
  • どのくらい
  • 食べた後にみられる症状
  • 犬の年齢

これらのことをメモして、病院へ持っていきましょう。

にんにくは現物があるなら、持って行ってください。

犬に見られる異変は全て、診察時に伝えてくださいね。

病院での治療法

病院では、以下の治療が行われる可能性があります。

  • 催吐処置
  • 点滴
  • 輸血

手術の必要性は、症状の重さによって異なります。

症状が重ければ、手術を行い、入院する場合もあるでしょう。

手術をした場合は、治療費は10万円以上かかります。

手術・入院の必要がない軽度の場合は、2万円前後でしょう。

にんにく以外に与えてはいけない食べ物

野菜

「うちの子に与えてはいけない食べ物を知っておきたい」

といった方は、以下の表を参照してください。

種類 食べてはいけない食べ物
果物 レモン、ぶどう(レーズン)、さくらんぼ、いちじく、グレープフルーツ、ざくろ、すだち
野菜 ネギ、玉ねぎ、にんにく、アボカド、トマト、ギンナン、ニラ
魚介 カニ、イカ、エビ、貝、ししゃも、タコ
豆類 ビターアーモンド、マカダミアナッツ
お菓子 チョコレート、キシリトール
飲み物 コーヒー、ココア、アルコール、緑茶、酒類
そのほか ソーセージ、生のパン、香辛料

より詳しく内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

犬が食べてはならない食べ物!食べれる食べ物を一覧表で解説

犬がアレルギーを起こしやすい食べ物を知りたい方はこちら。

犬のアレルギーが出やすい8つの食べ物!特定方法と対処法を解説

犬に与えていい食べ物についても知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

犬が食べても大丈夫な食べ物!含まれている栄養素や与え方も解説

正しい知識を摂り入れて、愛犬の成長をサポートしてあげて下さいね。

まとめ

犬 ごはん

この記事では、「にんにくを与えてはいけない理由」「与えることの危険性と対処法」について解説しました。

以下がまとめです。

  • にんにくを与えると中毒症状を起こす
  • にんにくは犬に有害な成分が含まれている
  • 「有機チオ硫酸化合物」が犬には危険
  • 「有機チオ硫酸化合物」は、玉ねぎにも含まれている危険成分
  • にんにくを「kgあたり10g」以上摂取すると危険
  • にんにくをなめた程度なら、病院へ行かずに様子をみていい
  • にんにくを食べると、貧血や嘔吐をはじめとするいろんな症状が起きる

犬用のドッグフードやサプリメントにも、にんにくは含まれています。

しかし素人では安全な量や与え方も分かりません。

危険な食材は無理に与えないようにしましょう。

他にも犬に与えていい食材は多いので、そちらを与えましょう。

にんにく以外にもアボカドやチョコレートも危険です。

危険性のある食べ物は、少量だとしても与えないようにしましょう。

詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

犬にアボカドは危険!食べた時に見られる症状や対処法

ドッグフードやサプリメントに含まれてはいるものの、安全な量が分からない。

犬にチョコレートを与えてはいけない3つの理由!症状や危険な摂取量を解説