「犬に生肉って与えても大丈夫?元は野生動物だから大丈夫なんでしょ!?」
「豚やラムの生肉は危険?種類によって、与えてよい・悪いはあるの?」
といった与えても良い生肉の種類を調べているそこのあなた。
生肉は人間でも食べれる品質の牛肉や馬肉なら、与えても問題ありません。
その他の肉にはウイルスや細菌などの病原体のリスクがあるので、避けましょう。
この記事では以下の内容について説明いたします。
- 与えてもいい生肉と悪い生肉の種類
- 生肉を与えるときの注意点・危険性
- 与えてはいけない生肉を食べてしまった時の対処法
生肉は犬にも危険なので、よく確認して与えましょう。
犬には与えてよい生肉と与えてはいけない生肉がある
与えてよい生肉と与えてはいけない生肉は、以下の通りです。
肉の種類 | 生の状態 | 加熱した状態 |
---|---|---|
牛肉 | 〇 | 〇 |
馬肉 | 〇 | 〇 |
豚肉 | ✕ | 〇 |
鶏肉 | ✕ | 〇 |
鹿肉 | ✕ | 〇 |
ラム肉 | ✕ | 〇 |
レバー | ✕ | 〇 |
※「〇」:与えてもいい、「✕」:与えてはいけない
表の通り、ほとんどの生肉は、犬に与えてはなりません。
牛肉や馬肉に関しては、人間が生で食べれる品質のもののみ、生で与えてもOK。
それ以外のモノは、細菌やウイルス、寄生虫のリスクから与えない方が良いです。
今でも野生の犬は、生の肉を食べてはいます。
しかし普段ドッグフードを食べている犬とは、消化機能に差があるのです。
野生時代の生き方を、飼われている犬に単純に当てはめるのはよくありません。
生肉を与える際の適量
生肉は、1日に必要とするカロリーの10%程度を目安に与えましょう。
犬のサイズによっても、必要摂取カロリー量は違います。
生肉を与える際の適量は、以下の表をご覧ください。
犬のサイズ | 与えてもいい生肉の量 |
---|---|
5kg | 20g程度 |
15kg | 45g程度 |
30kg | 75g程度 |
生肉の種類によっても、適切な量は違います。
与えてもいいカロリー量を目安に考えてください。
肉の種類 | 100gあたりのカロリー |
---|---|
牛肉 | 195~426kcal |
馬肉 | 110kcal |
この表もあくまで目安にしてください。
牛肉でも部位によって、カロリーが違うからです。
生肉を与える際の2つの注意点
生肉を与える際は、以下の2つに注意してください。
- 老犬や子犬に与える際は、少なめにする
- 成犬でも与えすぎはタンパク質の過剰摂取になる
老犬や子犬に与える際は少なめにする
老犬(シニア犬)や子犬に生肉を与えても問題ありませんが、少なめにしましょう。
消化器官が衰えていたり、未熟な状態の可能性があったりするからです。
成犬に比べて、お腹を壊す可能性が高く、抵抗力もありません。
ウイルス感染や食中毒のリスクも高いでしょう。
老犬(シニア犬)はタンパク質を摂りすぎると、腎臓や肝臓に負担がかかります。
与えすぎて良いものではないことを、覚えておきましょう。
成犬でも与えすぎはタンパク質の過剰摂取になる
成犬に与える際も適量を守りましょう。
肉の与えすぎは、栄養バランスが偏ってしまうからです。
生肉はリンという成分が含まれていますが、カルシウムが含まれていません。
リンばかり取っていて、カルシウムを摂取していないと危険です。
カルシウムの吸収をリンが阻害し、骨内のカルシウムが減ってしまいます。
危険な生肉を食べてしまったときの症状
先述で紹介した与えてはいけない生肉を食べてしまうと、以下の症状が見られます。
- 下痢や嘔吐などの消化器症状
- 発熱
- 元気がなくなる
豚肉や鹿肉などの生肉には、以下の危険性が潜んでいます。
- 細菌
- ウイルス
- 寄生虫
少量でも与えないようにしましょう。
生肉によっては舐めるだけでも危険
生肉は食べるだけでなく、舐めるのもNG。
舐めるだけでも、病原体が体内に入ってしまう恐れがあるからです。
食べなくても、食べたときの同様の症状が出る可能性があります。
食べた量ではなく、体内に病原体を取り込んだ量が問題です。
犬の手の届く範囲に、生肉を置かないようにしてください。
危険な生肉を誤食しまったときは動物病院へ
与えてはいけない生肉を食べてしまったら、獣医師に診てもらいましょう。
家庭で、無理やり吐かせようとしないでください。
下痢や嘔吐物に、人間が触れるのも危険だからです。
人間も感染する恐れがあります。
動物病院にひとまず連絡し、状況を伝えてください。
病院では症状が出る前なら、吐かせる処置を行います。
症状が出ているのであれば、注射治療など他の治療が行われるでしょう。
生肉や加熱した肉にはアレルギーを持つ犬もいる
他の食べ物と同様、アレルギーをもつ犬もいます。
鶏や牛、馬など肉の種類によって、反応するものとしないものがあります。
生の状態だけでなく、加熱した状態の肉でも同様。
食物アレルギー症状として見られるものは、以下の通りです。
- 体のかゆみ
- 下痢
- 嘔吐
これらの症状が見られた場合は、病院へ連れていきましょう。
アレルギーの出やすい食材について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
犬のアレルギーが出やすい8つの食べ物!特定方法と対処法を解説
まとめ
この記事では、「与えて良い生肉と良くない生肉の種類」や「生肉の与える際の注意点」について解説しました。
以下がまとめです。
- 生肉で与えて良い肉は、馬肉と牛肉のみ
- 豚肉や鹿肉、鶏肉などは生の状態で与えてはならない
- 生の状態では、病原体(ウイルスや細菌、寄生虫)を体内に取り入れるリスクがある
- 肉を食べるだけでなく、舐めるだけでも犬には危険な場合がある
- タンパク質とカルシウムの摂取割合が大切
- 与えてはいけない生肉を食べてしまったら、動物病院へ連れて行こう
いかがでしたか?
生肉には種類や状態によってはリスクがあります。
よく分かっていない人は、生の状態では与えないことをおすすめしません。
また与えすぎには、注意して下さい。
偏った栄養分の摂りすぎは、犬の健康を阻害する可能性があります。
魚の与えてよいものと悪いものを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。