「犬にはちみつって与えて大丈夫?中毒症状はでたりしない?」
「はちみつをそのまま与えるのって大丈夫?薄めた方がいいの?」
といった犬にはちみつを与えていいか調べているそこのあなた。
結論から言うと、成犬ならはちみつを与えても大丈夫です。
子犬やシニア犬には、危険なので与えないようにしましょう。
この記事では、以下の内容について説明します。
- はちみつを与えるメリット
- はちみつの与え方・注意点
- はちみつを与えてはいけない犬
- はちみつの加工品で与えていいもの・いけないもの
はちみつを与えてみたい方は、適量と正しい与え方を把握して与えましょう。
はちみつは成犬に少量なら与えても問題ない
成犬ならはちみつを与えても良いです。
ただし、量は少量としてください。
はちみつはカロリーが高いため、犬に与える際は適量を把握して与えましょう。
はちみつは、ミツバチによって作られる食べ物。
花の蜜とミツバチの唾液、体内にある酵素によって作られています。
蜜の種類は一つだけではなく、複数あります。
レモンやオレンジ、ひまわり、ラベンダーなど様々な花の蜜からできているのです。
甘い蜜が好きな犬には、喜ばれる食べ物。
たまにご褒美として、少量を与えるのがおすすめですよ。
子犬・老犬にはちみつは与えない方が良い
ボツリヌス症を発症するリスクがあるため、子犬・老犬には与えない方が良いです。
人間の子供では、はちみつを与えたことにより症状を発症したケースがあります。
犬の場合、人間より免疫力があるのでリスクは少ないですが、控えた方が良いです。
はちみつには、「ボツリヌス菌」という菌が含まれている場合があります。
犬がボツリヌス菌に感染すると、以下のような症状を起こす可能性があります。
- 歩けなくなる
- 呼吸困難
子犬の場合、死に至る事も。
感染すると、筋肉や神経などに影響を与えてしまうからと考えられています。
免疫機能が十分に発達していない犬には、与えないようにしましょう。
犬がはちみつを食べることのメリット
犬がはちみつを食べることのメリットは、以下の2つです。
- 疲労回復が期待できる
- 被毛の質が良くなる
疲労回復が期待できる
はちみつに含まれる糖分量は、100gあたり81.9g。
ティースプーン一杯程度の量で、5.7g程度。
砂糖と比較すると、糖質量は低いですが、非常に高い糖分量です。
はちみつには「果糖」と「ブドウ糖」の2つの糖分が含まれています。
砂糖よりも早く体内に吸収できるため、疲労回復に良いです。
- 運動した後の犬
- 疲れがたまっている犬
- 食欲が落ちている犬
これらの犬に与えるのがおすすめですよ。
被毛の質が良くなる
はちみつはミネラルを豊富に含んでいます。
保湿効果が高いため、被毛の質が良くなるのです。
毛以外にも、以下の部分の水分維持も期待できます。
- 腸内環境の乾燥を緩和させる
- 喉の保湿
腸内の水分量が通常時より増えるので、便秘解消も期待できます。
犬に与えてもいいはちみつの量
はちみつを与える際は、おやつ程度の量を与えましょう。
具体的には、「犬が必要とするカロリー量の20%以内」を目安に与えてください。
必要なカロリー量は、年齢や犬の体重によって変わります。
与えてもいい目安量は、以下の通りです。
犬のサイズ | 一日に与えてもいい量(上限の量) |
---|---|
3kg | 16g |
5kg | 23g |
15kg | 45g |
30kg | 64g |
小さじ1杯あたりの重さは7g程度。
大さじは小さじの3倍なので、21g程度です。
はちみつの与え方
はちみつを与える際は、薄めて与えるのがおすすめ。
そのまま舐めさせると、犬には甘すぎるでしょう。
犬用のおやつと一緒に与えたり、無糖のヨーグルトと一緒に与えてあげましょう。
クッキーにつけて与えてあげたり、パンと一緒に与えるのも良いです。
人間用の食べ物ではなく、犬用の食べ物と一緒に与えてくださいね。
犬にはちみつを与える際の4つの注意点
犬にはちみつを与える際の注意点は以下の通りです。
- 腎臓に問題がある犬には与えない方が良い
- ボツリヌス症を発症する可能性がある
- 花粉アレルギーの犬には与えない方が良い
- 肥満気味の犬には与えてはならない
ボツリヌス症を発症する可能性がある
国内のはちみつのおよそ5%に、ボツリヌス菌が含まれていると言われています。
ボツリヌス菌を犬が食べると、ボツリヌス症を発症するリスクがあるのです。
ボツリヌス中毒を発症すると、以下の症状が引き起こされる可能性があります。
- 筋肉の収縮障害
- 自律神経障害
これらの障害が身体症状を引き起こします。
見られる症状には、以下のものがあります。
- ドライアイ
- 角膜炎
- 排泄が困難になる
- 食べ物を飲み込めない
- 歩けなくなる
- 元気がなくなる
中毒症状が進行すると、死に至る可能性もあります。
免疫力の低い子犬やシニア犬に与えることは避けましょう。
腎臓に問題がある犬には与えない方が良い
腎不全の犬には、与えない方が良いです。
ボツリヌス菌中毒になる恐れがあります。
それだけでなく、合併症のリスクもあります。
花粉アレルギーの犬には与えない方が良い
花粉アレルギーを持つ犬に与えると、アレルギー反応が出る可能性があります。
アレルギーの際に見られる症状は、以下の通りです。
- 口や耳のまわりかゆがる
- 下痢
- 嘔吐
これらの症状がハチミツを与えた後に見られる場合、アレルギーの可能性があります。
はちみつの元となる花が違えば、症状が出ないことも考えられます。
花粉アレルギーを持つ犬に無理して、与える必要はありません。
肥満気味の犬には与えてはならない
ハチミツはカロリーが高い食材。
大さじ1杯(15g)与えるだけでも、45kcalです。
肥満気味の犬に積極的に与えるべきではありません。
ダイエット中の犬には、きゅうりやキャベツといった低カロリー食材を与えるべきです。
はちみつは与えすぎると、太るので適量を守って与えてください。
犬にはちみつを与えてもせき止め効果は期待できない
人間の場合、はちみつを食べると咳止め効果があると言われています。
犬の咳は人間と別に原因があるので、同じような効果は期待できません。
咳の原因には、呼吸器だけでなく心疾患の可能性もあります。
はちみつで犬の咳止め処置を行おうとしないでください。
咳の際は動物病院で診てもらって、原因を確かめてもらいましょう。
はちみつの加工食品で与えていいもの・悪いもの
与えていい食品と悪い加工食品について紹介します。
- マヌカハニー
- はちみつ入りの梅干し
- はちみつ入りのレモン
マヌカハニー
犬にマヌカハニーは与えてもOK。
マヌカとはニュージーランドで自生する植物。
マヌカの花の蜜からとったハチミツがマヌカハニーです。
はちみつ入りの梅干し
与えても問題ありませんが、量や塩分に注意してください。
梅干しは塩分が多く含まれているため、過剰摂取になる恐れもあります。
はちみつの含有量も梅干しによって、大きく異なるので注意が必要。
塩分量が少なく、はちみつの含有量を把握できる梅干しを与えましょう。
はちみつ入りのレモン
与えてはなりません。
レモンの皮は、犬に有害な物質が含まれています。
ソラレンという物質で、犬が食べると危険。
食べた場合、以下の症状が見られます。
- 嘔吐
- 下痢
- 皮膚炎
- 元気がなくなる
レモンの果肉自体は、食べても問題ありません。
皮を誤飲してしまってはまずいので、与えない方が良いです。
はちみつ以外に犬に与えてよい食べ物
かぼちゃ以外にも、与えても良い食べ物はたくさんあります。
食べても大丈夫な食べ物は、以下の通りです。
- きゅうり
- ブロッコリー
- いちご
- バナナ
- りんご
- 鶏肉
- 牛肉
- 豚肉
- まぐろ
- さけ
- さば
食べさせてはいけない食べ物は以下の通りです。
種類 | 食べてはいけない食べ物 |
---|---|
果物 | レモン、ぶどう(レーズン)、さくらんぼ、いちじく、グレープフルーツ、ざくろ、すだち |
野菜 | ネギ、玉ねぎ、にんにく、アボカド、トマト、ギンナン、ニラ |
魚介 | カニ、イカ、エビ、貝、ししゃも、タコ |
豆類 | ビターアーモンド、マカダミアナッツ |
お菓子 | チョコレート、キシリトール |
飲み物 | コーヒー、ココア、アルコール、緑茶、酒類 |
そのほか | ソーセージ、生のパン、香辛料 |
食べ物に含まれる栄養素について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
食べてもいい野菜について、知りたい方は以下の記事をご覧ください。
まとめ
この記事では、「犬にハチミツを与えてもいいのか」や「ハチミツを与えるメリット・注意点」について解説しました。
以下がまとめです。
- はちみつは、成犬になら与えても問題はない
- 花粉にアレルギーを持つ犬や腎臓に問題がある犬には与えないようにしよう
- カロリーが高いのでダイエット中の犬には、ハチミツは不向き
- 子犬やシニア犬には、ボツリヌス中毒の危険性から与えない方が良い
- はちみつの加工品を与える時は、危険な原材料が入っていないか確認しよう
いかがでしたか?
はちみつは栄養もありますが、量を誤ると危険。
正しい与え方や注意点を理解して、与えてくださいね。