ドッグフードにも、人間の食べ物と同じように賞味期限があります。
賞味期限切れのものを犬に与えると体調不良の原因にもなるため、普段から保存期間や保存方法には気をつけなくてはいけません。
この記事では主に下記の内容について紹介していきます。
- ドライフードの賞味期限
- セミモイストフード・ソフトドライフードの賞味期限
- ウェットフードの賞味期限
- ドッグフードの消費期限
- 賞味期限切れのフードを与えないほうがいい理由
- ドッグフードを購入する際注意すること
ワンちゃんが安全に、美味しくご飯を食べられるように、ドッグフードの賞味期限の目安や保存方法について把握しておきましょう。
ドライフードの賞味期限
ドライフードというのは、よく「カリカリ」と呼ばれている水分量の少ないドッグフードのことです。
ワンちゃんの主食として最も多く使われているのがこのタイプですね。
フード自体が乾燥しているため日持ちするイメージがあり、うっかり賞味期限を確認せず与えてしまうことも。
しかしドライフードにもしっかりと賞味期限があり、時間が経つほど劣化や腐敗が進んでいる可能性があることを忘れてはいけません。
ドライフードの賞味期限は、多くの場合製造から1年~1年半ほどです。
ただし、こういった賞味期限はあくまで開封前の状態を想定しての目安です。
開封後はパッケージに記載の期限にかかわらず早めに消費する必要があります。
開封後は1か月以内に食べきる
ドッグフードには開封後の賞味期限などは記載されていませんが、基本的には開封後1か月以内に食べきることが推奨されています。
開封するとフードが空気に触れ、油分が酸化し劣化が早く進むようになります。
気温や湿度などの保存環境によってはさらに早く傷んでしまう可能性もあるため、ドライフードであっても開封後はできるだけ早く食べきるようにしましょう。
セミモイストフード・ソフトドライフードの賞味期限
セミモイストフード・ソフトドライフードは、ドライフードとウェットフードの中間程の水分を含むドッグフードのことです。
一般的に「半生フード」と呼ばれることもあります。
多くの場合、未開封であれば賞味期限は製造から約2年です。
開封後は1~2週間以内に食べきる
半生フードには多少水分も含まれているため、開封後はドライタイプよりも傷みやすいです。
開封後は1~2週間以内に食べきるようにしましょう。
また時間が経つにつれフードに水分が抜けて、食感が硬くなってしまいます。
美味しい状態で食べてもらうためにも、開封後は早めの消費を心がけましょう。
ウェットフードの賞味期限
ウェットフードとはその名の通り水分量の多いドッグフードのことです。
手作りに近い食感で嗜好性が高く、食いつきが良いのが特徴です。
一般的には缶やパウチに入っていて、缶の場合賞味期限は製造から約3年、パウチの場合は製造から約2年ほどです。
意外にも、未開封であればドライフードよりも保存がきくため、非常時の備蓄にも向いています。
製造過程での加熱処理や、空気に触れないよう容器に詰める工夫がされているため、長期に渡って品質を維持することができるのですね。
ただし、ウェットフードもドライフードと同様、開封後は賞味期限に関係なく早めに食べきる必要があります。
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開封後は2~3日以内に食べきる
ウェットフードは未開封であれば保存可能期間が長いですが、開封後に関してはドライフードよりも劣化が早く進みます。
基本的には封を開けたら2~3日以内に消費するようにしましょう。
水分量の多いフードはカビや雑菌が繁殖するリスクも高いため、できればその日中に食べきってしまうのが理想です。
ドッグフードの消費期限
品質の劣化が緩やかなものには賞味期限が記載され、逆に早いものには賞味期限が記載されます。
ドッグフードは劣化が緩やかなものに分類されるため、基本的に消費期限の記載がないのです。
賞味期限は「美味しく食べることができる期間」のことで、対して消費期限は「安全に食べることができる期間」のこと。
パッケージに記載されているのは「美味しく食べられる期間」の方ですので、少し期限を過ぎたからといってすぐに健康を害するということはあまりないです。
とはいえ、賞味期限を過ぎると品質が落ち成分も変化してきますから、あまり時間が経ちすぎたものを与えるのはおすすめできません。
またメーカーによっては、消費期限のことを賞味期限として表示している場合もありますので注意が必要です。
賞味期限切れのフードを与えないほうがいい理由
賞味期限切れのドッグフードをワンちゃんに与えないほうがいい理由は、主に下記の3つです。
- 油が酸化している
- カビや虫が発生している可能性がある
- 見た目に異常がないのは添加物が多いからかも
一見異常がないように思えることが、逆に品質に問題があるサインという場合もあります。
期限切れのフードを与えるリスクについて理解し、管理を徹底していきましょう。
脂が酸化している
ドッグフードには、ワンちゃん食いつきをよくするためにオイルで香りづけされているものがあります。
そういった油分が酸化すると、消化不良等の原因となる成分に変質してしまうのです。
またドッグフードに含まれる油分は、長い時間が経てばたとえ未開封であっても成分が変質します。
フードの匂いが変わったように感じる際には要注意です。
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カビや虫が発生している可能性がある
ドッグフードは時間が経つほどにカビや虫が発生するリスクが高くなります。
特に穀物には虫がわきやすいため、穀物を多く使っているフードを使用している場合は注意しましょう。
また湿気が気になる梅雨の時期の管理は、普段以上に気をつけなくてはいけません。
ドッグフードも痛みやすくなるため、正しい保存条件で管理し早めに消費することが大切です。
見た目に異常がないのは添加物が多いからかも
賞味期限が異常に長いフードや、賞味期限が切れてしばらく経つのに全く問題なさそうに見えるフードには注意が必要です。
一見優秀なフードのように思えますが、実は添加物が大量に含まれている証、ということもあります。
強力な防腐剤や酸化防止剤を使用している可能性があり、ワンちゃんの健康に影響を及ぼす危険性があります。
成分欄を見て、エトキシキン、BHA、BHT等の添加物が入っているフードには注意するようにしましょう。
ドッグフードを購入する際注意すること
ドッグフードを購入する際に注意していただきたい点は下記の2つです。
- 安くて賞味期限が長いフードは避ける
- フリマアプリでの購入は注意が必要
ドッグフードの品質を管理する上でも大切なことですので、順に解説していきます。
安くて賞味期限が長いフードは避ける
賞味期限が以上に長く、価格もかなり安いというドッグフードには注意しましょう。
添加物を大量に使い賞味期限を延ばせば、期限切れで廃棄する量を減らすことができます。
廃棄による無駄なコストがかからない分、大量生産して価格を抑えることができるのですね。
そういったフードには虫もわかずカビも生えませんが、大量の添加物が入っていることでワンちゃんの健康に悪影響となることが考えられます。
すでに紹介していましたが、成分欄を見て、エトキシキン、BHA、BHT等の添加物が入っているフードには特に注意するようにしましょう。
フリマアプリでの購入は注意が必要
ドッグフードを定期購入して余らせてしまった利用者が、フリマアプリに出品することがあります。
中古品ということもあって通常よりも格安なことが多いですが、品質の観点からはフリマアプリでの購入はおすすめできません。
なぜなら、そのフードがどのような保存環境で管理されていたのかが不確かだからです。
出品者が「正しく管理していた」といっても、その申告が本当かどうかは出品者にしかわかりません。
もし購入したフーの品質に問題があっても、公式からの補償は当然受けられません。
もちろん常識ある出品者から購入できる可能性もありますが、やはり安全の面からは公式から購入することをおすすめします。
もしフリマアプリから買いたいという時には、製造日と賞味期限を確認しなるべく時間が経っていないものを選ぶと良いでしょう。
賞味期限が切れていたら異常が見られなくても処分する
ドッグフードの賞味期限の目安と、期限切れのフードを与えることのリスクについて紹介しました。
ドッグフード劣化は見た目ではわかりにくいことも多く、賞味期限が過ぎていてもうっかりワンちゃんにあげてしまうことも。
そうならないよう、日ごろからフードに品質維持に気を遣う必要があります。
ワンちゃんが美味しくごはんを食べられるよう、フードの賞味期限を把握し、保存環境にも気をつけながら管理するようにしましょう。