犬がうんちに体を擦り付けたり、うんちを食べたりする行動は、飼い主さんにとっては驚くことが多いかもしれませんが、実は犬にとってはそれほど珍しいことではありません。
このような行動にはいくつかの理由が考えられており、それらを知ることで、適切な対応をすることができます。ここでは、その理由を丁寧に解説します。
1. 野生の本能が残っているから

犬がうんちに体を擦り付けるのは、彼らの祖先であるオオカミや野生犬から受け継いだ本能が関係しています。
野生では、自分の匂いを隠すためや、他の動物の匂いを自分に付けることで身を守っていました。特に敵から身を守るため、自分の匂いを隠し、周囲の環境に溶け込むように行動することが生存のために必要だったのです。
この本能が、現代の犬にも残っており、うんちや強い匂いのするものに体を擦り付ける行動につながっていると言われています。
2. 匂いに対する興味や遊びの一環として

犬は嗅覚が非常に優れており、匂いに敏感な動物です。
特にうんちは強い匂いを持っているため、犬にとっては興味を引かれる対象です。体に匂いをつけることでその匂いを楽しんでいるとも考えられます。
また、遊びの一環としてこの行動を取ることもあります。飼い主さんには理解しがたいかもしれませんが、犬にとってはこの行動が一種の楽しみや遊びのような感覚であることがあるのです。
3. マーキングや自己主張のため
犬は排泄物を使って自分の存在をアピールすることがあります。
うんちを体に擦り付けることで、自分の匂いを強調し、他の犬や動物に対して「ここは自分の縄張りだ」と示す行動を取ることがあります。
また、体に匂いを付けることで、その場所に自分の存在を記録しようとしている可能性もあります。この行動は特に、他の犬が多くいる環境や新しい場所に行った際に見られることが多いです。
4. 栄養不足や健康上の問題

犬がうんちを食べる行動(コプロファジー)は、栄養不足が原因である場合があります。
食事に必要な栄養が十分に含まれていなかったり、消化不良を起こしている場合、犬は不足している栄養素を補おうとしてうんちを食べることがあります。
特に、母犬が子犬のうんちをきれいにするために食べる行動を見習っているケースもありますが、大人の犬が頻繁にこの行動をする場合は、食事の見直しが必要かもしれません。
5. ストレスや退屈が原因である場合も
犬がうんちを食べる行動の背後には、ストレスや退屈感が影響していることもあります。
特に、留守番が長く続いたり、運動不足で退屈している場合、ストレス発散の手段としてうんちを食べることがあるのです。
飼い主さんが不在の時間が長い犬や、遊ぶ時間が少ない犬にこの行動が見られることが多いので、愛犬に十分な運動や精神的な刺激を与えることが重要です。
6. 習慣化した癖として

一度、犬がうんちを食べたり、うんちに体を擦り付ける行動を取ると、それが癖となって続くことがあります。
犬は一定のルーチンを好むため、同じ行動を繰り返すことが習慣化しやすいのです。そのため、一度この行動が始まると、飼い主さんの目が届かないところでも行われることがあります。
こうした場合は、行動の矯正を行うことが必要です。
どのように対処すればいいのか?
もし愛犬がこのような行動を取る場合、次の対策を試してみてください。
食事の見直し
まずは愛犬の食事が栄養バランスが取れているか確認し、必要に応じて獣医師に相談してみましょう。
環境の清掃を徹底する
排泄後は速やかにうんちを片付けることで、犬が触れたり食べたりする機会を減らすことができます。
十分な運動や遊びを提供する
日常的に運動や遊びの時間を確保し、愛犬が退屈したりストレスを感じないように心掛けましょう。特に知育玩具やパズルなど、精神的な刺激も与えると効果的です。
行動矯正のトレーニング
専門のドッグトレーナーや獣医師に相談し、適切なトレーニング方法で愛犬の行動を矯正することも考えてみてください。
まとめ
犬がうんちに体を擦り付けたり、うんちを食べたりする行動には、野生の本能、栄養不足、ストレス、習慣化した癖などさまざまな理由が考えられます。
こうした行動は犬にとっては自然なものですが、飼い主さんにとっては悩みの種になることもあります。
愛犬の健康とストレス管理をしっかりと行い、必要に応じて専門家のアドバイスを受けながら、適切な対応をしていきましょう。

